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2020/9/23

ハリウッド と ナチス  映画・音楽・アニメ







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マレーネ・ディートリッヒ Marlene Dietrich (1901-1992)
出生地 ドイツ帝国 ベルリン
映画女優・歌手


幼くして父が病死、継父も第一次世界大戦で戦死した。生活費を稼ぐため酒場などで歌っていた。また、フランス語を独学で習得。18歳で国立ヴァイマル音楽学校に入学。

1930年、ベルリンの舞台に立っていたところを映画監督ジョセフ・フォン・スタンバーグに認められ、ドイツ映画最初期のトーキー『嘆きの天使』に出演。 大きく弧を描く細い眉に象徴される、個性的かつ退廃的な美貌は、「100万ドルの脚線美」と称えられ、加えてセクシーな歌声で国際的な名声を獲得した。

同年、パラマウントに招かれてアメリカ合衆国に渡り、ゲイリー・クーパーと共演した『モロッコ』でハリウッド・デビュー、アカデミー主演女優賞にノミネートされた(『モロッコ』は日本語字幕映画の第1作である)。『上海特急』でスターの座を確立する。ユダヤ人監督スタンバーグとのコンビで黄金時代を築く。




リリー・マルレーン【訳詞付】- Marlene Dietrich
https://www.youtube.com/watch?v=pXekoM97Bt0











世紀の発明カラーフィルムとジャーナリズムのプロパガンダ
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アメリカで、ユダヤ人を中心に、華ひらいたハリウッド映画は、大衆と呼ばれる大きな集団を、あっという間に味方につけ、彼らの製作する映画は政治的にも大きな影響を与える物になっていました。 


反ユダヤの、ナチスドイツでは、ユダヤ人を中心とし、急速に成長していくアメリカ映画界に敵意を持ち、1923年にヒトラーがナチ党による政権獲得を目指したクーデター、ミュンヘン一揆で行動を共にした、ルーデンドルフ将軍が映画会社を設立する事になります。


カラーフィルムを世界で最初に開発した、ドイツの「AGFA(アグファ)社」、既に火薬原料の新しい製造法を開発。



カラー写真フィルムAGFA(アグファ)
https://wave.ap.teacup.com/renaissancejapan/2654.html



それによってドイツが第1次世界大戦に踏み切る決断をしたとも言われる「BASF社」、


19世紀に木綿を青く染める染料の開発をした化学者デュースベルグによって育てられた「バイエル社」、


医薬品会社である「ヘキスト社」と共に、


合併して出来た世界最大の化学会社「IGファルベン(Interessengemeischaft Farben)社」に組み入れられており、ナチスのつくる映画やジャーナリズムのプロパガンダに、世紀の発明であるカラーフィルムは利用されていく事になりました。










ナチスのIG-Farben(イーゲー・ファルベン)とICI(大英帝国化学工業)
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1925年に設立されたドイツのIGファルベンに対抗すべく、イギリスでは翌年の1926年に、「ノーベル産業」と「モンド社」を中心に4つの化学会社が合併し、「ICI社」が誕生します。 ICI(Imperial Chemical Industries : 大英帝国化学工業)


モンド社は、ドイツ生まれでイギリスに渡ったルイードヴィッヒ・モンドが設立した会社で、モンドは言うまでもなく酢酸・アンモニア・硫黄を製造する技術を開発し、ソルヴェイ法を確立した化学者です。


モンド家2代目のアルフレッドは、無煙炭の利権を買占め、鉄鋼産業の溶鉱炉も支配するようになっており、火薬をつくるのに必要な化学品や、鉄、石炭によるエネルギーをも支配していた事からも、軍事的に重要な地位を占める企業でありました。 ノーベルの火薬も、軍事的に重要で会った事は言うまでもありません。


かくして、当時のヨーロッパを2分する「IGファルベン」と「ICI」のマンモス企業の対立、反ユダヤのキリスト教勢力、ドイツ民族主義の「IGファルベン」とユダヤ資本ロスチャイルド勢力「ICI」、ここに芽生えた敵意が第2次世界大戦の大きな誘因のひとつにもなっています。











ドイツの映画会社UFA(ウーファ)と パルファメット協定
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こうして、IGファルベンが設立された1925年には、第1次世界大戦での総司令官であるヒンデンブルグが大統領選挙に当選し、その右腕のルーデンドルフ将軍が映画を支配するようになりました。


「IGファルベン」が設立した1925年は、ドイツの映画界には大きな出来事がありました。 


それは、ドイツ国内でハリウッド映画を上映し、その見返りにドイツ映画人をハリウッドで売り出し、1700万ドルをドイツに支払うという交換協定で、事実上ドイツ国内の映画館がハリウッドに乗っ取られ、ドイツの才能ある俳優や女優達がハリウッドに引き抜かれてしまい、ドイツ映画産業を崩壊させるに等しい物でした。


この協定を「パルファメト協定」と呼びますが、この名前は、ハリウッド側は、パラマウント社のParと、MGM社のMetの間に、ドイツの映画会社UFA(Universal Film
Aktiengesellshaft)を挟んで名づけられたものです。 Par−UFA−Met


このUFA(ウーファ)と呼ばれるドイツの映画会社は、前述のヒトラーとミュンヘン一揆を起こしたルーデンドルフ将軍が、ドイツ銀行の頭取シュタウスに映画会社の設立を呼びかけられ、資本金3000万マルクのうち、25%を超える800万マルクをドイツ帝国が負担し、設立されたものです。










カリガリ博士とドクトルマブゼ
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ドイツ映画の歴史は、フランスと同じく古く1895年のビデオスコープの公開に遡る
事ができますが、昔ながらの舞台をそのまま映画のフィルムに収めたものとか、フランス映画の模倣に近い物があり、あまり表舞台にでてくるものではありませんでした。 


折りしも、第1次世界大戦では国策宣伝映画を作製しますが、敗北と同時に経済破綻、絶望をもたらし、ロマンチシズムの深まりを示していくと同時に、民衆の圧迫された心理状態を巧みに表現した異常心理劇として成功を収めたウイーネの「カリガリ博士」が製作されました。 


さらに、ユダヤ人監督のフリッツ・ラングは、ナチスが第1党になった1932年に、「ゲシュタポ」と「カリガリ博士」を組み合わせたシナリオで、ナチスを皮肉った「怪人マブゼ博士(=ドクトルマブゼ)」を完成させました。 



しかしながら、やはりドイツでの大作は、ヒトラーの愛人レーニ・リーフェンスタール監督の、ナチス宣伝映画1936年のベルリンオリンピックの記録「民族の祭典」でしょう。



1932年に、ユダヤ人監督のフリッツ・ラングにより完成した「ドクトルマブゼ」は、ナチ批判色が強かった為、激怒したナチス宣伝相ゲッペルスは、翌年上映禁止第1号に指定しました。 


しかしながら、ゲッペルスはこの監督の才能を見抜き、フリッツ・ラングを宣伝省に招き、ナチス礼賛映画制作を依頼しましたが、ラングはその夜のうちにパリに逃亡し、ハリウッドに渡り、


開戦と同時に「死刑執行人」「恐怖省」などの作品を世に送り出し、ナチスへの攻撃を続けました。 ゲッペルスから依頼された映画は、ヒトラーの愛好するシラーの作品「ウイリアム・テル」で、条件としてユダヤ人のラングを「アーリア人」として認めるというものでした。


「ドクトル・マブゼ」が上映禁止となった1933年にUFA(ウーファ)が作成したのは、ナチスの宣伝映画「ヒトラーユーゲント・クヴェックス」です。













マレーネ・ディートリッヒのアメリカ逃亡
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ドイツの有名な大女優である、マレーネ・ディートリッヒは、ヒトラーから熱烈に惚れられ、それを嫌ったディートリッヒは、アメリカに亡命し、ゲッペルスを激怒させる事になります。


また、オーストリア系ユダヤ人監督のビリー・ワイルダー監督はマリリンモンローの「7年目の浮気」「お熱いのがお好き」等で、オスカー賞を6回も受賞し、ハリウッドの映画産業を牽引した来た人物ですが、彼もまたナチスの手を逃れて、ハリウッドに渡った映画監督でした。


こうして、醜悪なナチスドイツの映画界にはもはや才能ある映画人はほとんどいなくなってしまい、ナチスドイツの映画産業に君臨した女王は、マレーネ・ディートリッヒではなく、ヒトラーの愛人で、元ダンサーのレーニ・リーフェンシュタールでありました。


ただのダンサーに過ぎなかった彼女の家に何故、毎日のようにヒトラーが車で乗りつけ、夜を過ごしていたのか、何故ナチ政権下の外務大臣の山荘を譲り受ける事ができたのか、また彼女がナチスのプロパガンダの民族の祭典、ベルリンオリンピックの女流映画監督に抜擢される事になります。















ベルリン・オリンピック映画フィルム 「民族の祭典」
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彼女の名前は、あまり知られておりませんが、1936年のベルリンオリンピックを映画フィルムに収めた「民族の祭典」は誰もが知るところです。


8月1日の華麗な開会式には、空軍元帥ゲーリング、陸軍元帥マッケンゼン、宣伝相ゲッペルス、ナチス総統ヒトラーの勇士が収められ、ナチスによる第3帝国の確立を祝う決定的瞬間が、大衆を扇動する巧みな技法により、全編を通して余すことなく、描き出されている物です。


1938年に、レーニは「民族の祭典」の実績と共に、ハリウッドに乗り込みますが、そこで受けた仕打ちは、ナチスの代弁者として扱われる冷酷なものでありました。


深く傷ついたレーニは、アメリカを後にし、そして年が明け、1939年には第2次世界大戦が始まります。


この年の8月31日に、パルファメト協定は切れ、翌日9月1日にナチスがポーランドに侵攻することになります。


ヒトラーに関係した、エヴァ・ブラウン、ゲリ・ラバウル、レナーテ・ミュラー、ユニティ・ミトフォードなどの女性達が、ほぼ全員自殺を遂げる事になりますが、


この厚顔なレーニ・リーフェンシュタールは、戦後に自分は何も知らなかったと言い張り、「無実」を主張し、生き延びました。 


また、ヒトラーやゲッペルスは映画だけでなく、音楽をも大衆扇動の道具に用い、民族主義音楽のワグナーの音楽や、熱烈なナチス党員の指揮者カラヤンも、ヒトラーの下で活躍する事となりました。 


今でも、ヨーロッパには、カラヤンやワグナー禁止の劇場があると聞いています。


ただ第二次世界大戦で同盟国で会った日本では、東京大学はじめ旧帝国大学などでは、恒例として入学式に必ず学生たちによりワグナーの「マイスタージンガー」が演奏されています。 



Furtwangler conducts Die Meistersinger in 1942
https://www.youtube.com/watch?v=3rM96_RS1Os&feature=related



このマイスタージンガーという曲は、アウシュビッツでユダヤ人たちがガス室に運ばれていた時に流れていた曲です。




Rothschild-122  イスラエル建国
https://wave.ap.teacup.com/renaissancejapan/1220.html
Rothschild-98  アウシュビッツ強制収容所
https://wave.ap.teacup.com/renaissancejapan/1196.html




第2次世界大戦後は、ドイツ映画界は2分され、東ドイツは国策宣伝映画に走り、西ドイツはアメリカのハリウッドに圧倒され、東西ドイツが統一した今も、人材を失ったドイツ映画産業界の復活の声は聞かれません。




























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