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2015/10/10

ドイツに関する誤解  国際政治・金融・企業


よく、ドイツは戦後補償をキッチリやっているとか、日本とは比べ物ならない程長い夏季休暇があるとか、知ったかぶって言う人がいますが、大きな間違いです。

私自身、ドイツを代表する企業で現地勤務をしていた経験があるので、正しい情報をお伝えしたいと思います。



---------------- ドイツの周辺国に対する戦後補償 ------------------



まず、戦後補償については、


ドイツで「戦争被害に関する個人の請求権」を認めているのはドイツ国民に対してだけで、ドイツ人以外の戦争被害に関する個人請求権は一切認めておりません。


ただ、ユダヤ人にだけはあれだけの残虐な事をして、国際社会からも強い批判があるので、補償していますが、それ以外の他国に対しては一切賠償などは行っていないのが現実です。



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ドイツ ヴァイツゼッカー元大統領



1985年にドイツのヴァイツゼッカー大統領がドイツ終戦40周年祈念式典で演説したのも、「ヒトラーのポーランド進駐」という表現を用い、「ドイツの侵略ではない=ナチスが悪い」というロジックです。


また、ユダヤ人の虐殺についても「この犯罪は少数の者の手によって行われました。 世間の目からは遮られていたのです」と言っており、ここでもやったのはナチスであり、ドイツ国民ではないと、公式に言っているのです。

そもそも戦後のドイツは、戦争を起こしたのはナチスであり、自分たちもナチスの被害者であるという立場を貫いています。 だから、ドイツ政府に戦時賠償の話が出ると、いつも拒否反応を示します。

国家としての責任を回避し、あらゆる責任ををナチスに押し付けるやり方については、ヨーロッパ内でも批判の声も出ています。 

しかし、ドイツのこうした姿勢によって、各国から無制限に戦争賠償を要求されるという事態を回避することに成功したのです。


有名なヴァイツゼッカー元大統領による「過去に目を閉ざす者は、現在にも盲目となる」という名演説も、悪いのはドイツ国民ではなく、ナチスであったというのを理解しておく必要があります。




ドイツの戦後処理
http://wave.ap.teacup.com/renaissancejapan/2136.html





-----------------  日本より休日が多い ??? ---------------- 



次に休暇ですが、ドイツを代表する大企業でも、日本の大手企業と休日の数はさほど変わりません。

ちなみに、ドイツの大企業の場合、どのくらいかと言えば、個人に与えられた有給休暇は年間25日です。 日本の場合、有給休暇、国民の休日の他に、正月、ゴールデンウィーク、お盆などまとまった休暇があるのに対して、ドイツの場合は国民の休日+年間の有給休暇は25日です。

合計すると、日本の大企業とドイツの大企業の休日の数は、ほとんど変わりません。 でないと、日系企業に就職するドイツ人などいる筈がありません。



何が違うかと言えば、


@病気の場合は有給休暇は減らない。 3日以上連続して休む場合は医者の診断書が必要ですが、裏を返せば2日以内であれば医者の診断書なしに、ズル休みしても有給休暇は減りません。 ズル休みしている人は多いです。


Aこの持っている25日の有給休暇を連続して取得する。 すなわち、日本と同じ週休2日で、25日と言うのは週5日勤務するとすると5週間ですから、週2日の休日を合わせて連続して取得すると、25日+5x2日=35日の連続休暇をとれる事になります。 この間、会社全体が休みではなく、みんなで 調整しながら、個人レベルで休みをずらして取っているのです。

くどいようですが、年間に取得できる休日の数は、日本もドイツも変わらないのです。


しかしながら、年間労働時間はドイツは日本に比べて少ないというデータがありますが、これまたあてになるものではありません。 ドイツは契約で給料が決まっているので、残業時間が加算されないケースがあるのです。 


日本の場合は、管理職には残業がつきませんが(=管理職の労働時間に残業時間は最初から加算さない=ドイツも管理職は同じ)、組合員には残業代がつきます。  

最近では、日系企業でも組合員に残業相当の給料を上乗せしておき、何時間残業しようが、残業代はつかないという企業も増えてきましたが、こうなると実質組合員の残業時間はカウントされないので、国レベルで統計をとった場合、日本も労働時間が少なくなります。


という事で、日本もドイツ(欧米)もそんなに変わらないのが現実です。


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非常に多くの欧米人が日系企業で働いていますが、皆さん(特にアホサヨ)が言うように、そんなに日本の労働条件が酷かったら、わざわざ日系企業に就職する欧米人なんているわけないでしょ。   アホネ!






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