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2005/6/7

ガスのお姫様  国際政治・金融・企業
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一見、アイドルの芸能人を思わせるこの写真の女性は、ウクライナ首相のユリア・ティモシェンコです。  

彼女は、1960年に生まれ、本名はティモシェンコ・ユリア・ウラジミーロヴァナで、一人娘を持ち、現在はキエフのレシ・ウクラインキ通りに住んでいる44才の女性です。 


                   経歴

1984年、ドニエプロペトロフス国立大学経済学部を卒業し、専攻は労働経済学です。
ドニエプロペトロフスク機会製造工場の技師・経済学者として労働活動を始め、

1989-1991年、ドニエプロペトロフスク青年センター「テルミナール」の商業部長。

1991年から、「ウクライナ・ガソリン社」社長。

1995-1997年、「ウクライナ統一エネルギー・システム社」社長。

1997年から、ウクライナ人民代議員。

1998年から、最高会議予算問題常任委員長。

1999年12月30日付け、ウクライナ大統領令により、燃料・エネルギー複合体問題担当、
ウクライナ副首相に任命。

2005年2月、ウクライナ首相に就任。

先日の、ウクライナの民主化革命(オレンジ革命)では、野党改革派のユシチェンコ現大統領と共に、デモの先頭に立ち民衆を率いた革命の中心的人物で、欧米のメディアからは、「ウクライナのジャンヌ・ダルク」、「革命の女神」ともてはやされ、カリスマ的存在となりました。

前回、このBlogの「ユコス」でパイプラインの紹介をしましたが、欧州に流通する天然ガスの約25%を供給するロシアの「ガスブロム社」のパイプラインが、このウクライナを通っています。

「ガスブロム社」は、準国営の世界最大の天然ガス会社で、ロシアのガス生産の約90%を採掘し、約33万人の従業員を有し、この会社からの税収は、ロシア政府歳入の約25%を占める政治的にも極めて重要な企業であります。

ティモシェンコ首相は、前述の如く、「ウクライナ統一エネルギー・システム社」の社長になってから、天然ガス輸入の利権を得る政商となり、1999年にはクチマ大統領、ユシチェンコ首相の下で、エネルギー担当の副首相にまでなりますが、2001年に国家資金流用の疑いで、逮捕・拘置1ケ月の前歴を持っています。 

彼女は、労働者階級の家庭に生まれましたが、彼女の会社は、ロシアからの天然ガスの約1/3の供給権を独占していたので、このガス利権から約1000億円の個人資産を築き上げることになりました。

別に何をする訳でなく、タダ同然の天然ガスを右から左に流し、巨万の富を得た事から、
「ガスのお姫様」とも称されています。


今年の4月に、関係改善のために、ロシアのプーチン大統領を訪問する際に、ロシア検察当局は、ティモシェンコ首相を「贈賄容疑」で指名手配し、ロシアに入国すると逮捕すると公言していましたが、プーチン大統領の意見で、この逮捕話は立ち消えとなりました。

欧米のメディアをバックに付けたティモシェンコ首相を敵に回すのは得策ではなく、プーチン大統領の判断は正しかったと思います。

しかしながら、チェチェン問題、ウクライナのユシチェンコ大統領への毒盛り事件、今回のユコスにまつわる、ロシア及びプーチン大統領への欧米からの強い非難やマイナスイメージは如何ともし難く、メディア操作によるイメージアップを図るプーチン大統領が痛々しくさへ思われます。


ユコス子会社買収、露政権が税金流用 専門家「国有化の名借りた乗っ取り」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050607-00000009-san-int

ロシアがニュース専門テレビ局を開設へ、世界に発信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050607-00000917-reu-int

ロシア国営ガス会社、イズベスチヤ紙買収へ
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20050603AT2M0300103062005.html



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