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2006/9/26

イスラエルの将軍 アブネルの死  旧約聖書
            旧約聖書(サムエル記下第3章1節−39節)

サウル王家とダビデ王家との戦いは長引いたが、ダビデはますます勢力を増し、サウルの家は次第に衰えていった。

ヘブロンで生まれたダビデの息子は次のとおりである。 

長男はアムノン、母はイズレエル人アヒノアム。   (略) 六男はイトレアム、母はダビデの妻エグラ。  以上がヘブロンで生まれたダビデの息子である。

サウル王家とダビデ王家の戦いが続くうちに、サウル王家ではアブネルが実権を握るようになっていた。

アヤの娘でリツパという名の女がいた。 この女はサウルの側女であった。 ある日イシュ・ボシェトはアブネルに、  「なぜ父の側女と通じたのか」  と言った。

アブネルはイシュ・ボシェトの言葉に激しく怒って言った。  「わたしをユダの犬どもの頭とでも言われるのですか。 今日までわたしは、あなたの父上サウルの家とその兄弟、友人たちに忠実に仕えてきました。 あなたをダビデの手に渡すこともしませんでした。 それを今、あの女のことでわたしを罪に問おうとなさる。   主がダビデに誓われたことを、わたしがダビデのために行わないなら、神がこのアブネルを幾重にも罰してくださるように。  わたしは王権をサウルの家から移し、ダビデの王座をダンからベエル・シェバに至るイスラエルとユダの上に打ち立てる。」

イシュ・ボシェトはアブネルを恐れ、もはや言葉を返すこともできなかった。

アブネルはダビデのもとに使者を送って言った。  「この地を誰のものと思われますか。 わたしと契約を結べば、あなたの味方となって全イスラエルがあなたにつくように計らいましょう。」     

ダビデは答えた。  「よろしい、契約を結ぼう。 ただし、一つのことをわたしは要求する。 すなわち、会いに来るときは、サウルの娘ミカルを必ず連れて来るように。 さもなければ会いに来るには及ばない。」

ダビデは、サウルの子イシュ・ボシェトに使者を遣わし、ペリシテ人の陽皮百枚を納めてめとった妻ミカルをいただきたい、と申し入れた。   イシュ・ボシェトは人をやって、ミカルをその夫、ライシュの子パルティエルから取り上げた。  (略)

アブネルは二十人の部下を連れてヘブロンのダビデのもとに着いた。  ダビデは酒宴を催してアブネルとその部下をもてなした。

アブネルはダビデに言った。  「わたしは立って行き、全イスラエルを主君である王のもとに集めましょう。 彼らがあなたと契約を結べば、あなたはお望みのままに治めることができます。」 

ダビデはアブネルを送り出し、アブネルは平和のうちに出発した。  そこへダビデの家臣を率いたヨアブが多くの戦利品を携えて略奪から帰って来た。  アブネルは平和のうちに送り出された後で、ヘブロンのダビデのもとにはいなかった。

ヨアブと彼に同行していた全軍が到着すると、  「ネルの子アブネルが王を尋ねて来ましたが、平和のうちに送り出されて去りました」  とヨアブに告げる者があった。

ヨアブは王のもとに行き、こう言った。  「どうなさったのです。 アブネルがあなたのもとにやって来たのに、なぜ送り出し、去らせてしまわれたのですか。  ネルの子アブネルをよくご存じのはずではありませんか。 あの男が来たのは、王を欺いて動静を探り、王のなさることをすべて調べるためなのです。」

ヨアブはダビデのもとを引き下がると、アブネルを追って使いを出した。  使いはボル・シラからアブネルを連れ戻した。 ダビデはそのことを知らなかった。
アブネルがヘブロンに戻ると、ヨアブは静かなところで話したいと言って城門の中に誘い込み、その場でアブネルの下腹を突いて殺し、弟アサエルの血に報いた。

後にこれを聞いたダビデは言った。  「ネルの子アブネルの血について、わたしとわたしの王国は主に対してとこしえに潔白だ。  その血はヨアブの頭に、ヨアブの父の家全体にふりかかるように。  ヨアブの家には漏出の者、重い皮膚病を病む者、糸紡ぎしかできない男、剣に倒れる者、パンに事欠く者が絶えることのないように。」

ヨアブと弟のアビシャイがアブネルを殺したのは、ギブオンの戦いで彼らの弟アサエルをアブネルが殺したからであった。  (略)
 
王はアブネルを悼む歌を詠んだ。  「愚か者が死ぬように アブネルは死なねばならなかったのか。  手を縛られたのでもなく 足に枷をはめられたのでもないお前が 不正を行う者の前に倒れるかのように 倒れねばならなかったのか。」 

兵士は皆、彼を悼んで更に泣いた。  兵士は皆、まだ日のあるうちにダビデに食事をとらせようとやって来た。  しかし、ダビデは誓って言った。 
「日の沈む前に、わたしがパンであれほかの何であれ、口にするようなことがあるなら、神が幾重にも罰してくださるように。」

兵士は皆これを知って、良いことと見なした。  
王のすることは常に、兵士全員の目に良いと映った。    

すべての兵士、そして全イスラエルはこの日、ネルの子アブネルが殺されたのは王の意図によるものではなかったことを認めた。   王は家臣に言った。  

「今日、イスラエルの偉大な将軍が倒れたということをお前たちは悟らねばならない。  わたしは油を注がれた王であるとはいえ、今は無力である。 あの者ども、ツェルヤの息子たちはわたしの手に余る。 悪をなす者には主御自身がその悪に報いられるように。」

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