ソルトレークシティへの出張の帰り、所用でコロラド州ボルダーに立ち寄りました。アメリカで一番訪れたかった街の一つでした。ボルダーはデンバーから約40kmの場所にある
マイルハイ(標高1600m以上)の都市でコロラド大学の本拠地です。マラソンランナーの間では
高地トレーニングが盛んで小出監督門下生(有森裕子、高橋尚子など)が年間数ヶ月過ごしたところとして知られています。高橋尚子は近頃ボルダーに家を買ったと報じられ、私とちょうど入れ違いに東京国際女子マラソンに出場するため、日本に帰国したそうです。ここを訪れる日本人は寿司屋の板前さんに聞くと、マラソン関係者、大学関係者・学生、IBMの企業関係者、最近では
LOHASツアー客程度だそうです。ボルダーは街の中のトレイルはもとより近郊の山々に数多くのトレイルがあり、標識も親切です。初日の朝は近郊の山のメサトレイルに出かけました。なだらかな登りであるのに息が苦しいのは空気が薄いでしょう。2000m前後の景色のよい山々を3時間くらいかけて走ることができました。また、日本からのLOHASツアーがあるほどの自然が残された場所で、シティトレイル脇の空き地に何十匹も
プレイリードッグ(もぐらみたいな動物だけどリスの仲間だとか)が地表に出ていたのには驚かされました。
ボルダーはランナーにとって高地トレーニングのベースキャンプとして有名ですが、街中でも標高1600mあるせいで、それほど早いペースでなくても息が切れてしまいます。高橋尚子は近頃3500m〜4300mの高地でもトレーニングしているようですが、

シドニー五輪に向けて小出監督とトレーニングした
マグノリアロードにドライブしに出かけました(高地トレーニングを取り入れているというランニングショップの店員に聞いて行った)。四輪駆動でなければ上れないのではないかと思われる舗装された急坂を7〜8km上ったところから土の道になり、高原のような場所に車がゆうゆうすれ違うことができる広さのなだらかなアップダウンが10km近くにわたって続きます。ここが標高2600〜2800mの有名なマグノリアロード。歩いても空気の薄さを実感します。標高・適度のアップダウン・土の道・伴走に適した道路の幅・往復20kmの距離と
トレーニングの条件がそろっていました。また、ボルダーはミュンヘン金・モントリオール銀、福岡国際で4連覇した
フランクショーターの練習拠点としても有名で、コロラド大学の近くに銅像も建っていました。さらに土曜日の朝、市街にあるボルダークリークトレイルをジョギングしていたら、アフリカ人ランナーに続いて何と
リディアシモン(シドニー五輪で高橋と競り負け銀メダルに終わった)とすれ違い、名前を叫んだら振り返って挨拶してくれました。彼女もボルダーに住んでいるようです。

メサトレイルの入り口

ボルダー渓谷のトレイル

プレイリードッグが何十匹と顔を出していた光景は壮観

高橋尚子の夢の跡、マグノリアロード

マグノリアロードその2

シモンとすれ違った市街地のトレイル