消費税をめぐる情勢と増税発言
消費税増税、「議員定数削減と一体」
NHK番組で藤井官房副長官
2011年1月22日 赤 旗
藤井裕久官房副長官は20日夜のNHK番組で、菅直人首相が今年6月をメドに方向性を示すとしている消費税増税と、国会議員定数削減は「ワンパッケージ(一体)」だと述べ、定数削減を増税の“露払い”にする姿勢を鮮明にしました。
番組で「官邸の大番頭」「菅首相の相談役」と紹介された藤井氏。消費税増税について、「これを逃すと、また10年間は社会保障も安定しない、財政も健全化できない。ますます日本社会がマイナスの方向に行く」と将来不安で脅しながら、増税を求めました。
その上で、定数削減について「言い出しっぺの政治家が血を流さないでそんなこと(消費税増税)を言っていいのか」「この話と消費税というのはワンパッケージではないかと思う。ナロー(狭い)の道だということはよく分かっているが、これを放っておいたら、ますます日本の社会は沈滞していく」と強調しました。
藤井氏は菅内閣の前任である鳩山由紀夫内閣で財務相を務め、菅第2次改造内閣で、与謝野馨経済財政担当相とともに“消費税増税シフト”の布陣として官邸入りしました。
菅政権、消費税引き上げ幅提示へ
6月取りまとめ目指す
2011年1月20日 朝 日
菅政権は19日、消費増税と社会保障の一体改革について関係閣僚による初会合を開き、政府・民主党で作る改革案に消費税率の引き上げ幅を盛り込む方向で一致した。6月ごろの取りまとめを目指す。改革案作りでは、経済界、労働界などから幅広く意見を聞き、野党側にも参加を呼びかけていく方針だ。
会合には一体改革を担当する与謝野馨経済財政相と枝野幸男官房長官、玄葉光一郎国家戦略相(民主党政調会長)、藤井裕久官房副長官らが出席した。改革案の内容は与謝野氏、与党内調整や与野党協議の窓口は玄葉氏、総合調整を枝野氏と藤井氏が担当することを決めた。今後、野田佳彦財務相や細川律夫厚生労働相らも加えて会合を開き、議論を本格化する。
これに関連し、与謝野氏は19日、朝日新聞などのインタビューで「改革案に消費税率を示すのか」と問われ、「抽象的なものではなく、具体的に何をするかを書くことが望ましい」と述べ、消費税率の上げ幅を明記する方針を示した。ただ、具体的な税率については「にわかにどのくらいの水準がいいかを申し上げることはできない」とした。
玄葉氏も同日、記者団に「まず社会保障の議論をきちんとやり、税制の抜本改革の姿を示す。その時は複数の選択肢になるかもしれない」と語り、複数の税率を併記する可能性に言及した。

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