「イギリス石ころの旅(まとめ編)」
イギリスの旅のまとめ・手作りの冊子が出来ました!!右橋の方が現地のリチャードさん、発掘現場を案内してくれました
先日(11月23日)、夏のイギリス旅行(8月10日〜18日)のまとめ・反省会を持ちました。
この旅行は、イギリス南部の世界自然遺産「ドーセット・東デボン海岸」での化石発掘を中心とした旅でした。驚いたことに世界自然遺産でありながら,化石を自由に発掘しても,持ち帰ってもよいのです。気候の良い時期だけに、家族連れや世界各地からもたくさんの人々が楽しんでこの地に集まっていました。
旅の帰り「ストーンヘンジ」やバースの街などに立ち寄りました。そして、ロンドンで二日観光をして過ごしました。
この日、参加者がそれぞれの採集した化石などを持ち寄り確かめ合い、そして旅の成果や感想などを書きまとめた手作りの冊子の完成を喜び合いながら,来年度の構想・取り組みまで楽しく話し合いました。
ここにメンバーのうち三人の成果を紹介しておきます。
〈1〉まず鈴木稔和氏の採集したアンモナイトの化石です。
木箱にきちんと整理して二箱持ってきてくれました。はじめの箱には、ライム・リージスとその海岸続きのチャーマウスの二カ所で採取した青黒い泥岩(頁岩)の中に詰まったアンモナイトの化石が並べられていました。水分を含んだ柔らかい泥岩なのでとても崩れやすいのです。乾燥すると少しは安定した堅さになっています。アンモナイトの化石といっても、その石灰質が溶けてなくなり形の印象だけが残っているのです。
二つ目の箱には、白亜の壁・ビアーヘッド(フーケン・クリフ)で採取された化石類も含めて,二枚貝や巻き貝などの化石も見られました。
一緒に参加された高校生の息子さんは、「将来、イギリスに住もうと決めました」とまとめに記していました。初めての外国旅行に感動されたのでしょう。学生の頃に外国を経験できるなんて、すばらしいことですね。
〈2〉次に、森かほり氏の「石ころの中に印象づけられたアンモナイト」です。
見せていただき感動しました。手のひらにのる大きさの石ころの中に見事に化石の形が残っているのですから。化石は長い年月の中で溶けてしまったか,抜け落ちてしまったのでしょう。
石ころ大好きの私には、こういう化石にはしびれてしまいます。
そして、もう一つの写真は、鈴木氏とおなじ泥岩のアンモナイトです。なかなかきれいに形が出ていますね。その下の化石は店で買ったものだそうです。
リーダーの藤田氏とともに、英語などで大変お世話になりました。また、明るくお元気な実家のご両親も参加されて楽しい旅にしていただきました。
〈3〉リーダーの藤田勉氏の成果です。
まず、現場ですぐに直径30pはありそうなでっかいアンモナイトの化石を見つけたことです。海岸の石ころの中に転がっていたのでした。これはすごいところだとみんな興奮しましたが、その後はなかなか見つけられませんでした。
でも、さすがリーダーの藤田氏、いろいろな化石を採集していましたねー!!
二つ並んでいる化石のうち、上のものは藤田氏がネットで購入したものだそうです。
下は現地で採集した化石だそうで、鉄のように重く、もしかしたら黄鉄鉱かもしれません。
下のひだの深い化石は「トリゴニア」と思われます。
そして、藤田氏ご夫妻には,いつものことですが旅行の計画をはじめ、さまざまな手続きをしていただき、本当にお世話になりました。リチャードさんとの出会いをつくり出していただき,また折り鶴を通しての交流や日本文化の紹介、本当に大切なことだと思いました。
この会の旅の楽しさの三つのモットーは、
@ 行く前に事前に下調べなどして夢を描く楽しさ、
A 化石の採集や観光・現地の人々との交流などの楽しさ、
B 行ってきてからのまとめの楽しさなど
です。これらは非常に大事なことだと思っています。
しかし、私は今回、行く前の取り組みを充分に出来ませんでした。これが反省です。
その分、行ってきてからのグーグルの地図(航空写真)や資料などを検索してイギリス旅行を振り返ることが出来ました。ここに私にとっての新しい発見がたくさんありました。
まさに学ぶことの多かった、収穫のあるイギリスの旅でした。
皆さん、ありがとうございました

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