その女性はかわいい顔をしているのに、いつも「ガハハハ」と、馬鹿笑いするのであった。いつも笑っている。きっと箸が転がってもわらうのであろう。
ウエールズの湖畔に立つ山荘。庭は南斜面に面し、庭は200坪くらいの自家菜園、日本の自家菜園と大きさが違う。サンルームでは5−6種類のハーブがプランターで育てられている。ハダスが、これは何、これは何とハーブの種類を質問している。ハダスも園芸好きだ。ハダスの名はイスラエルにある、黄色い小さくかわいらしい花から取ったそうだ。その花から、名前をもらったという。
ハダスの質問に答えている主は、ジャスティンケーガン。「This is the sea」の製作者だ。ハダスとは2年前にカムチャッカ半島のサバイバルな遠征を成功させている人物だ。さりげなく壁にはクライミングやマウンテンバイクの写真がピンでとめてある。カヤックの写真もあるが、少ない。
裏庭にはMEGA社のサーフカヤックとシーカヤックが転がっていた。彼女は2001年のアメリカで行われたサーフカヤックナショナルチャンピオンシップにイギリス代表で出場している。
この年、彼女はカックルテレビという映像会社を立ち上げた。会社といってもスタッフはほとんど自分だけ。カメラを担ぎ、時にインタビュアーになり、ナレーションも編集も全て自分だけでこなす。
もともとアウトドアでも、アドレナリン系の遊びが好きで、それを映像化して、ヨーロッパのナショナルジオグラフィックチャンネルやBBCに提供していた。DVDの作品はThis is the seaが初めての作品という。肩書きはシーカヤックジャーナリストだ。
そして、彼女の家にジェフとハダスと共に訪れた。まさに新作の「This is the sea two」の編集作業中だった。そして、この訪問は、ジェフとハダスのインタビューを撮影し、新しいDVDに編入するためだった。すでに編集済みの映像を見せてもらった。昨年、ジャスティンは自分も含め3人の女性チームでタスマニア島一周を成し遂げている。その遠征の編集映像を見せてもらった。圧倒的な大自然、イルカやアザラシなどの動物。今まで見たことがないタイプの映像だった。
先月、ジャスティンから
This is the sea twoが完成したといって連絡があり、一枚のDVDが送られてきた。新しい彼女の作品だ。何回も繰り返しみた。これは、シーカヤックの可能性を広げる、貴重な映像だと確信した。多くのカヤッカーにこのDVDを見てもらえることを切に願わずにはいられない。
写真提供 ハダスフェルドマン

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