画像提供 福岡馬場さん
2ndステージの1日平均漕行距離は36kmだった。意外に短いという印象だった。自分ではもっと平均距離が長いと思っていた。
朝から夕方まで、一日中漕げると50km前後進める。しかし朝は凪でも、10:00頃から、または昼頃から風に吹かれ、上陸を余儀なくされる日が多かった。そんな日は、夕方まで風が落ちるのを待ち、日が沈むまでの1〜2時間漕げる日もあった。
九州の季節風は西風だ。九州東岸ではこの風がオフショアになり、パドリング時には障害になる。如何にして西風をかわせるルートを作れるか、頭の使いどころだった。港湾地帯では、テトラポットや堤防のすぐ脇をナメクジのように進んだ。
風が吹き上がるタイミングはほぼ確実に予想できたので、やばくなる前に上陸をし、やり過ごすことが出来た。天気図が冬型の西高東低になる日は、出発前から注意した。そしてパドリング中は高い山の向こうからやってくる雲の種類、形状、速さを見、沖の海面の乱れ方を観察する。変だなと思ったら、そのタイミングで上陸すれば大丈夫。だが、変だな変だな変だなと3回思った時のタイミングではもう間に合わない。状況は一瞬で変わる。
アウトドアスポーツにおいて判断が重要だと言われる。では判断力をつけるには、又は判断力を高めるにはどうしたらいいのだろう?カヌースクールで教えてくれるのであろうか?もしそうならビギナーのうちにスクールに行ってこのような判断技術力を身に着けるべきだろう。
アメリカのシーカヤックの本にシーカヤックが上手になる方法が書いてあった。その方法は「良い友人を見つけること、孤独なヤツは上手くならない」とあった。友人を見つけるのは簡単だ。パドルを持って海岸に立っていれば、シーカヤッカーは向こうから寄って来る。「どこまで漕ぎますか?」「どこから来ましたか?」「天気図は見ましたか?」と言いながら話しかけてくるのが、シーカヤッカーだ。こういう人を友人にしてしまえばいい。
あなたはよい友人、カヤック仲間を持っているかな?

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