SF(シーカヤックフィッシング)では、陸っぱりの釣りに比べ、リールや釣具と海の距離が近い。ジャブジャブ海水がかかってしまうこともあるし、海の中に落としてしまうこともある。そのためリールの回転がとまってしまったり、ハンドルが固着して動かなくなったりする。僕はリールは使い捨てと割り切って中古のものを安く買い、壊れるごとに使い捨てていた。年間2−3個のリールがゴミ箱に・・。
ところが、こまめにメンテナンスすれば限界はあるにしろ長持ちして使えることを、先輩(ヒロ隊長、拓パパ)から教わった。リールを分解し、中の汚れ、サビ、塩を洗浄し、グリスやオイルを注入して塗布し刷り込む。問題は、分解が難しく、さらに1つ1つのリールで構造が違うところだ。そのためこちらの熟練度アップが必要なのだ。
ところが、自分のリール2−3個でやっていても上達の範囲は限られる。数多くこなし、しかも種類の違うリールに失敗覚悟(分解できても、再組み立てが上手くいくとは限らない)で果敢に挑戦しないかぎり、スキルは身につけられないのだ。
そこでクラブ内に呼びかけて、動かなくなったらリールをメンテしますよ、直せなかったり、壊してしまったらごめんなさい。でも、僕のメンテ技術上達は、みんなの利益に繋がるはずだよ〜と呼びかけてみた。そうしたら早速、マスさんが動かなくなったリールを二つ持ってきてくれた。中を開けると塩と油でかなり汚れている。布と綿棒できれいにし、グリスを塗布して再び組み立てる。
僕の経験から言って、ハンドルが動き辛くなったのを無理にまわしていると、中の歯車が折れたり、シャフトの溝から部品が脱線して、メーカーでしか修理できなくなります。でも、基本、メーカーの修理はハンドルが動きづらい、スムーズでないというものに対応するけど、動かないものは建前上はやらない立場を取っている(寿命)ようです。そしてメンテナンスにだしても、安いリールの場合、買った値段より修理費、職人さんの人件費の方が高くついてしまいます。
リールの構造も、リールによって、難関、中ぐらい、簡単と3種類ぐらいあります。現在の僕の経験は、中間ぐらいまでのレベルに対応できています。でも難関はまだダメだ。精進して、実力を上げたいと思います。
本
当に大事なことは多くの場合、痛みと引き換えにしか手に入りません。 村上春樹

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