台風波は、サーフカヤッカーにとっていわば本番。まさに「この時」なのです。
前年からコツコツやって来たことはいわば練習。それを「今」そして「この時」にぶつけるのですが・・。しかしそう簡単にうまくいくはずがありません。
台風の波は、デカイ、パワーがある、早い。その中で、コントロールされたサーフィンをするのは難しい。ちょっとしたミスや妥協が、そのままインコンプリート(不成功)に直結する。
まず「強い気持ち」が必要です。気持ちが負けたら、もうどうにもならずスタートラインにさえ立てません。また一つ一つの技術に少しでも妥協があると成功しません。できていたつもりでも、本番ではミスが露呈します。
でも、まあ、そんなものです。うまくいくコツは、成功している部分を早く見つけて、それをよりよくする努力をすること。これが近道です。悪いところを修正しるより、早く結果が出ます。
また、自分を知ることも大切です。ほとんどのプレーヤーが、自分はかなりいけてると思っています。だから自分のライディング動画を見るとあまりの下手さに愕然とします。イメージと実際にできてることが乖離しているのです。これは動画や映像を実際に見て、自分のイメージと実際を近づける作業をすればいいです。
さらに、いい教材は、一緒に乗っている人のライディングです。ガン見しましょう。これ、ほとんどのサーフカヤッカーができていないことです。これができる人は本当に少なくて、僕も今まで僕以外で一人しかこれをちゃんとできる人に会った事がありません。多分一番難しい技術なのでしょう。ですが身についたら、これに替わる上達法はないでしょう。見ているようで、見ていない。これが実際だと思います。
ど
んなに段取りが緻密だと思っていても、自分の想像力や学びの射程距離を越えている世界に出会ってしまったら、「想定外」のようなことは、起きてしまいます。 八幡暁

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