先日日帰りで高知県の南国市へ出かけてきました。
南国市で開かれた南国食育フォーラムに参加するためです。
南国市は学校給食に市内の中山間地の棚田でとれた米を取り入れ、1升炊きの家庭用炊飯器で各教室で炊いていることで有名です。なんと週5日の米飯給食を実践しているのです。つまりパンや麺はないわけですね。
これだけではなく、その棚田に親子で農業体験にも行く米作り親子セミナーも続けているというような食育、いや食農教育を進めています。
その実践が10年を迎えたことから、今年のフォーラムは節目の意味を持っていたようです。
会場では学校給食を通した食育の実践をまとめた展示や、学校給食の試食も行われていました。コロッケにグレープヨーグルト、そしてにんじんや大根、キュウリのスティックを手作りの味噌で食べさせてもくれました。
この手作り味噌は何と調理員さんが大豆を煮るところからすべて自前で作り上げて、学校給食に実際に使っているのだといいます。驚きました。
フォーラムは10年の食育を表現するフォトシネマで始まり、この食育を進めた教育長の基調講演が行われました。西森というこの教育長は、だからもう10年以上教育長を勤めていることにりますが、講演ではその熱い思いが伝わってきました。
これは、教育長がつくに学校に頼んで作ってもらった「ふりかけ」を参加者に見せているところ。前日に完成したばかりでまだ食べていないということでした。
協働して共に作る、地域密着型の学校給食を目指したいというのです。
フォーラムはその後、林美香子さんというフリーキャスターによる食育と地域づくりというテーマの講演が行われました。この人は北海道の人で、スローフード&フェアトレード研究会の代表を務めている人。
大学卒業後北海道テレビで9年アナウンサーを勤めてフリーとなったという経歴の持ち主で、しゃべりはさすが。
その後、農水省の職員、高知大学の先生、JA南国の経済事業本部長、そして教育長によるパネルディスカッションが林さんをコーディネーターに行われました。
内容豊富で一言では書き表せませんが、子どもが食育で学んだことを子ども自身が情報源となって地域で発信していくことで、家庭や地域の食育を進めていくことの重要性と可能性が出されたことは、なるほどと感じました。
大人からではなく、子どもから。
子どもに救ってもらわないと、わたしたちの社会はどうにもならないのかもしれません。
コーディネーターは参加者を500人と言っていましたが、実数で何人参加したかはわからないものの、確かに200や300ではなかったと思います。人口50000人の市で500人というのは、市民100人に一人が参加している計算になります。
さすがは南国市というほかありません。
「教育のど真ん中に食育を」という教育委員会のスローガンが輝いて見えました。
このフォーラムの資料が欲しい方は、ネットワークの事務局にご連絡ください。

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