亀澤 恭平(31歳・12年SB育成2位)内野手 (香川OG出身)
環太平洋大から独立リーグ・香川OGに進んで、1年目にソフトバンクから育成2位で指名されます。しかしソフトバンクの育成で3年ほど経過しさらに育成期間を更新するまでの期間を利用して、中日と支配下契約するという珍しい形での移籍となりました。中日に移籍してからは、15年と18年に一軍で100試合以上に出場し、才能が開花します。
18年度には一軍で打率.286厘を残すなど活躍したのですが、今年は
一軍で 47試合 0本 2打点 0盗塁(3失敗)打率.128厘 と信じられない成績に陥り解雇されました。
二軍では、
35試合 0本 6打点 8盗塁(1失敗)打率.211厘 と、二軍でも低迷してしまいます。もう少し数字を細かくみてみると、114打数で11三振。三振比率は、9.6%と極めて低いことがわかります。通常20%以内ならば一軍で戦力になれるミート力があると言えますが、この点は素晴らしいです。ちなみに一軍でも10.6%ですから、相当振ったバットをボールに当てられる能力は高く健在であることがわかります。
しかし四死球率は、7.9%と平凡な数字に留まります。ちなみに一軍では、47打数で1四死球ですから、実に2.1%と極めて低いのに驚かされます。これは三振比率の少なさからも、四死球で出塁する気はなくバットに当ててなんとかしようというプレースタイルなのだと考えらます。視力などが低下したことで、ボールが見極められなかったということではないとはず。昨年は10.8%の四死球率があり、明らかにボールの見極めの部分か意識の部分に何か大きな問題が生じていた可能性があります。
まぁ首脳陣としては、ヒットが打てないならば四死球でも出塁してくれと思うのでしょうが、そういったことはなく凡打の山を築いたということで、心象も良くなかったかもしれません。前年2割8分打った選手が、一年ぐらい悪いぐらいで解雇されるのか? という疑問は残ってしまいますので。
二塁の守備は、5年間の一軍通算守備率は.993厘と極めて優秀。18年・19年に関しては、三塁も含めて一軍では無失策でした。ちなみに、ファームでも失策は僅かに1個。二塁・三塁の守備力は健在で、この安定感は素晴らしいと言えます。
低迷した原因がイマイチわからないのですが、三振比率の少なさと守備力の数字からも、特別能力が劣化していたという感じはしません。そのへんの原因を解明し解決できると判断する球団ならば、環境が変われば今までの実績に近い数字をまだ期待できるのではないかとも思えます。31歳という年齢を考えると、まだまだ老け込む年齢でもないですし。まだまだ
二塁や三塁などの内野層を厚くしたい球団ならば、獲得を検討する価値は充分ありそうです。

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