阿知羅 拓馬(27歳・14年中日4位)投手 (JR東日本出身)
蔵の入団前評価:未確認
大垣日大時代から大型右腕として期待されていた選手で、JR東日本に高卒で進みます。そして高卒3年目での指名でしたが、まだ大事なところを任されるような存在ではなく社会人では未確認のまま終わってしまいました。そのため社会人と言えども即戦力というよりは、数年ファームで鍛えてからという育成を前提とした指名だったと記憶します。
そのため一軍での登板は、入団3年目に実現。13試合に登板し、防御率 2.51 と安定し存在感を示します。しかしその後は、一軍では 4試合・7試合 の登板に留まり伸び悩みます。ついには20年度は、一軍昇格がないまま解雇といった運びに。
そんな阿知羅投手の今年の
二軍成績は、12試合 0勝0敗0S ながら、防御率は 2.19 と安定していました。もう首脳陣の期待は薄れていたものの、ファームでは腐らず成績を残していたという感じです。
もう少し数字を詳しくみてみると、24回2/3イニングで被安打は21本で、被安打率は 85.4% 。一軍出場してもおかしくはないものの、一軍定着するのには70%台ぐらいに二軍の打者を圧倒したいところはあります。
四死球は9個で、四死球率は 36.6% 。基準である投球回数の1/3以下ではありませんでしたが、大きく制球を乱すタイプではないのでしょう。奪三振は16個で、1イニングあたりの奪三振は 0.65個 と極めて平凡です。
この数字からみると、安定感はそこそこですが、これは!という決め手に欠けていた。そこに首脳陣が、これ以上の上積みは厳しいという判断をしたのかもしれません。
何度も書くことですが、NPBで再契約するためには、過去のシーズンで存在感をかなり示した実績があることが大きいように思います。そう考えるインパクトに欠け、まだやれる能力はあったとしても、NPBでの再契約はちょっと厳しいかもしれません。社会人なり独立などで、現役を続けるという、そういう選択肢も視野に入れて続けるかどうか判断することになることになるのではないのでしょうか。

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