「2018年藁をも掴む5 乾 真大(29歳・BC富山)投手」
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乾 真大(29歳・10年日ハム3位)投手 (東洋大出身)
日ハム〜巨人などで7年間NPBに在籍していた左腕で、いかにも小気味の好いリリーフタイプのサウスポーでした。しかし当時は、やや一辺倒なところと微妙なコントロールに欠けるところがあり、大成できずに終わります。
しかし引退後BC独立リーグ・富山に進み、リーグ2位の防御率を残します。特にNPB時代はリリーフとしての登板がほとんどでしたが、先発として好成績をあげたのが新たな魅力です。今年の成績は、
21試合 14勝 4敗 防 2.28 といった内容。
もう少し詳しく観てみると、138回1/3イニングで121安打であり、被安打率は 87.5% と、やや高めになります。やはり独立リーグレベルならば80%を切って欲しいところで、その点では、まだコントロールの甘さや一辺倒なところを残しているのでは?という疑問は残ります。
四死球は41個であり、四死球率は 29.6% であり、投球回数の1/3以下という基準は満たします。それほど細かいコントロールまではなくても、四死球で自滅するような危うさはないようです。
奪三振は166個であり、1イニングあたり1.20個と完全に投球回数を上回ります。元々勢いのある真っ直ぐが、ズバッと決まる爽快感のあるサウスポーで、そういった良さは今も健在のようです。
防御率は、独立リーグレベルだと1点台を期待したいものの、2点台前半でリーグ2位の成績。1位のピスカヤ投手でも2.04であることを考えると、なかなか一点台は厳しいのかもしれません。
まぁ三振が取れて、四死球で自滅する恐れもない投手。被安打・防御率はリーグレベルを考えると微妙な数字ではありますが、トライアウト組から一人獲得するぐらいの感覚であれば、アリな投手ではないのでしょうか。逆にドラフトを経ないで、先発型左腕をなかなか獲得することは難しいでしょうから。ドラフト後の状況次第で結果は左右されそうですが、NPB復帰はありえる選手だとみています。
ちなみに今年BC福井からオリックスにシーズン途中に復帰した 岩本 輝(元阪神)投手は、BCでは 26試合で、防御率 1.50 とリリーフで活躍。NPB復帰後は、17試合で 防 4.50 という成績でした。期待値としては一軍では使える可能性はあると思うが、貴重な戦力とまでなりえるかは微妙なのだろうなと、乾の成績からも想像できます。彼を戦力として考えられるかどうかは、チーム事情と考え方次第でしょうね。

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