「2019年藁を掴む7 大引 啓次(ヤクルト)内野手」
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大引 啓次(35歳・07年オリックス3位)内野手 (法政大出身)
法大時代は、派手さはないけど攻守に堅実で安定した成績を残す内野手でした。
「法政史上最高の主将」とも評されるほどリーダーシップがあるのも特徴。オリックスを皮切りに、トレードで日ハム。FAで、ヤクルトに移籍した経歴の持ち主。
しかし今年は、一軍で
70試合(119打数) 1本 13点 1盗(0失) 打率.202厘と低迷します。二軍でも
19試合で打率.234厘で低迷していました。
もう少し一軍成績を詳しくみてみると、119打数で28三振。三振比率は、23.5% とやや高めです。それでも一軍ならば、25%以内ならば許容範囲ではあると思います。ちなみに3割5分打った昨年は、123打数で30三振。三振比率は、24.4%と、むしろ昨年の方が高いくらい。近年の三振比率はこんなものであり、特にボールを捉える技術が落ちたということではないように思えます。
四死球比率は12.6%と。10%を超えてくれば、ボールを見極める目はあると言えます。ちなみに昨年は、8.1%ですから、この数字も今年の方が良いくらい。ここから考えられるのは、ボールを見極める目の衰えも感じません。ただし昨年などは、積極的に早いカウントから甘い球を捉えていた可能性があり、むしろ積極性が薄れていたことが打率を低下させた要因であった可能性もあります。
こうやってみると、単純に技術的に大きく崩れたからとか、眼が衰えたとは言えないことがわかります。何か消極的にならざるえない理由があったのかもしれません。
守備に関しては、遊撃手として16年度は99試合(守備率.990厘)、17年も(.978厘)と高い数字を残していました。しかし若手抜擢の余波なのか? 18年・19年度に関しては、一軍ではショートではなくサードでの起用。18年度は44試合で(守備率.966厘)、19年度は46試合で(守備率.952厘)で平凡な成績であり、サードとしての守備はけして安定感あるわけでは無さそうです。ファームでは、サードとして8試合・ショートとしては1試合出場し無失策でした。
守備力が落ちたのか? それともチーム事情で三塁をさせられているのが合わないのかの判断は難しいところです。ただ元々球界でも上位レベルの安定感を誇ることを考えると、無理にサードなどをやらせるよりは、多少衰えていたとしてもショートを任せた方が持ち味がでるのではないかという気がします。
来季39歳の鳥谷を獲得するよりは、36歳で右打ちのこの大引を獲得する方がありという球団もあるのではないかと思います。レギュラーとしては厳しいでしょうが、レギュラー選手の控えには、まだやれる力が残っているかもしれません。個人的には、鳥谷を検討する球団があるのならば、この大引を検討する球団があって良いのではないかと思います。

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