「2019年藁をも掴む8 小石 博孝(西武)投手」
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小石 博孝 (32歳・12年西武2位)投手 (NTT東日本出身)
小さめにテイクバックをとって、ギリギリまでボールを隠すフォームに特徴がある技巧派左腕です。それほど一軍実績があるわけではないのですが、16年度に一軍で
50試合に登板し、防御率 3.74 という成績を残しました。近年は、若手の台頭などもあり出番が減っていました。
そんな小石投手の今年の成績は、一軍で
8試合 防 5.87 と期待に応えられませんでした。しかし
二軍では、32試合で 防 2.63 と安定した成績を残します。
もう少し数字を細かく見てみると、48イニングで被安打は35本。被安打率は、72.9% と一軍を充分意識できるものとなっています。80%台なら一軍を意識でき、70%台なら一軍定着レベルの総合力があるものとされます。彼の場合は球威・球速というよりも、あくまでもタイミングを合わせ難いフォームによりこの成績になっているのでしょう。
四死球は16個で、四死球率は 33.3% 。まさに基準である、投球回数の1/3以下にギリギリでクリアできています。技巧派ですが、細かな制球力というよりも四死球の少ないタイプなのでは?
奪三振は36個で、1イニングあたり 0.75個 と平均よりは多め。しかしリリーフで決め手があるというのは、0.9個以上ですから、何か絶対的なボールがあるわけではありません。それでも防御率 2.63 も合格ラインと言える安定感です。
被安打の少なさ・四死球率・防御率に関しては、一軍を意識できるものがあります。また絶対的なボールはありませんが、三振比率も低いわけではありません。もう少し、一軍でもやれても不思議ではない成績です。
もしNPB復帰を狙うならば、この変則フォームに馴染みの薄い、ウエスタン・リーグ所属のセ・リーグみたいな球団が検討したら、面白いかなと思います。あくまでも左のリリーフが困っているというチーム事情のチームだとは思うのですが。数字的には数少ない基準を満たしている投手でした。果たしてNPBでの、再就職はかなうのでしょうか?

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