今日は、今年はじめてベイスターズの紅白戦があったので簡単な感想でも。特に目立って良かった選手を中心に、触れてみたいところ。
62 萬谷 康平(3年目・29歳)右腕
今年アピールしないと首元も涼しい立場の萬谷でしたが、今日は全体で一番の内容でした。真上から膝下に投げ込む角度のあるストレートでストライクを先行させ、追い込んでからストンと落とすフォークとのコンビネーションで完璧に抑えます。
球威・球速に驚くものはありませんでしたが、とにかくテンポとコントロールはピカイチ。縦の変化もあるので、彼あたりが安定してこういったピッチングをしてくれると、リリーフ争いも激化するかと。1年目に一軍で26試合・防御率3.58 の成績を残してますし、その時の状態を取り戻しつつある。あるいは、それ以上の数字を今年は期待できるかもしれません。今後の登板に、期待を持たせる内容でした。
34 平田 真吾(3年目・27歳)右腕
こちらは、開幕一軍リリーフ陣に入り込むかボーダーライン上にいる選手。昨年は、一軍で28試合・防御率 3.38 とソコソコ。特にプレッシャーがかからない場面での安定感は、昨年から目立っていました。今日もコントロールが安定し、勝負どころでの変化球もさすがだと思わせる内容。球速も140キロ以上は出ていそうで、順調に調整できていることが伺えます。上手く使えれば、一軍で40試合以上・防御率2点台も順分期待できる能力があるかと。今年の課題は、プレッシャーのかかる場面を任せられるかということ。この辺が一軍入りを争う、長田あたりとの場数の差ではないのでしょうか。平常時の内容ならば、長田以上ではないかと思います。
17 三嶋 一輝(4年目・26歳)右腕
こちらは、開幕ローテーション6番目あたりを争う一人。昨年は、一軍で5勝5敗ながら、防御率 4.81 と良い時と悪い時の差が激しいのが課題。特に立ち上がりを、いかに乗り越えられるかが問題。今日も、立ち上がりに啓ニ朗にレフトスタンドに運ばれるなど、甘い球は少なくありませんでした。しかし要所では、変化球・真っ直ぐとさすがなところがあり、やはりローテーションの一角を争うだけの投手の片鱗は感じられます。キャンプ6日目の初の実戦マウンドとししては、まずまずの出来ではないのでしょうか。順調に、ここまでは来ていると思います。
40 飛雄馬 (5年目・25歳)内野手
今日は、レフトスタンドに一発を放つなど3打数2安打。構えていても、ボールの呼び込み方が良くなり、目に見えて打撃が良くなっているという印象を受けました。課題だった内角の捌きにも、短いバットで取り組んできた成果を魅せてくれます。この選手、遊撃手としては心許ないものの、三塁・二塁手としては守備力がある選手。二塁あたりでチャンスを与えたら、レギュラー獲りのダークホースとして浮上して来るかもしれません。
元々チーム1のムードメーカーであり、ガッツマン。もし彼のような選手が、レギュラーに入って来るようだと、打線も面白いかもしれません。昨年、打てないなか我慢して起用し続けた成果が、身を結びつつあります。
44 渡邉 雄貴(5年・23歳)外野手
正直今年アピールできないとクビかと思わせる実績しか残せていないのですが、首脳陣の期待は高そう。俊足・強肩の身体能力があり、昨年から外野にコンバートしたのが良い方に転びました。身体能力の高さを守備に活かすことができ、守備の不安がなくなったことが大きい。今日もセンターを任されるなど、その強肩ぶりにも目を惹くものがあります。この試合では、2盗塁を決めるなど、走塁でも存在感を示します。
打撃は2安打打ったのですが、正直あまり記憶に残っていません。しかしなんとかして爪痕を残そうという意欲が感じられ、そういった部分が最も欠けていた選手だっただけに、精神的な成長が感じられます。それじゃ一軍に残れるのか?と言われると微妙ですが、このアピールを続けて行って欲しいものです。若手野手では、成長株の一人でしょう。
61 松本 啓ニ朗(8年目・30歳)外野手
三嶋からレフトスタンドに流してホームランを放つなど、さすがに一軍経験もある程度ある選手なので地力が感じられます。昨年は一軍で、51試合・打率.274厘 とそれなり。飛雄馬同様に、陰が薄くなりがちなところを、今日のニ安打で健在ぶりをアピール。
右翼が固定されていないだけに、関根・荒波 の陰に隠れがちも、レギュラー獲りのダークホース的存在か。右翼手としてならば、守備・肩ともに問題がない選手だけに、あとは打撃でどこまでアピールできるか。現状は、関根・荒波と、それほど能力自体の差は感じません。苦労してきたドラ1も、今年は飛躍の年になるかもしれませんね。見ていても貫禄というか、頼もしさすら感じられます。
(今日の感想)
今日見た感想は、良い意味でも悪い意味でもベイスターズという感じで、あまり変わったという印象はありません。相変わらず未熟な部分は随所にあるのですが、層が厚くなり投手陣も野手陣も競争が激化していることを実感。
特に野手陣は、ダークホース的な 啓ニ朗・飛雄馬・渡邉 などのアピールもあり、激しい一軍争いが期待できそう。野手陣全体の仕上がりには、それなりの手応えは感じられる試合ではありました。
残念だったのは、先発の砂田にもう少しストレートがキレて欲しかったこと。先発入りを狙う投手としては、物足りなさを感じます。福地あたりも変化球を課題に投げたのだと思いますが、ストレートでリズムを作るタイプだけに、変化球中心だとコントロールに苦しみ見苦しい内容。
それでも高卒の山本・青柳なども出場しており、戸柱・柴田もいてフレッシュさが感じられたオーダーでした。次回は11日に再び紅白戦が予定されており、また違う面子が観られることを楽しみにしております。

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