ここ最近パンクショップを営むクセして、あまりパンクに関わってなかった(笑)
店でも家でも屈折した音楽ばかり聴いていた。
今、私の色んな"きっかけ"になったバンド
"ADVERTS"のピールセッションを聴く。
このレコードはわりと最近手に入れた。
2月に新婚旅行も兼ねて行ったロンドンのレコードマーケットで買った。
そのマーケットの場所も私にとっては色んな"きっかけ"になった場所。
カムデンにある"ELECTRIC BAROON ROOM"だ。
パンク好きでLONDONに興味がある方ならわりと有名な場所。
月に何回か、レコードマーケットになったり、
パンク服などのマーケットになったり、
夜はライブ、クラブになったりする。
私は1998年、22才の時に1ヶ月だけ"語学留学"という名目で、
1人LONDONで過ごした。
それまで3つの仕事を掛け持ちしてメチャメチャ働いて資金をかき集めた。
小遣い20万円とカップラーメンを詰めたスーツケースを持って。
毎日午前中は公園を散歩して、午後から夕方まで学校。
SOHOにあった小さな語学学校は、生徒の6割が日本人。。。
そして入学試験はマークシートで運良くランクの高いクラスに入ってしまった。
もちろん授業は英語で英語を習う。さっぱり分らない日々。
テストに強い私って、、
出発前に急いで英会話を習ってはいたが、全く間に合わず。
(その英会話の先生はCOCKNEY REJECTSと友達だったらしい。元EAST ENDのMODS)
私は必死でお金作ってLONDONに来てまで、日本人とつるみたく無かったので、
お誘いを上手く断り、いつも1人でブラブラした。
1998年のLONDONなんてすっかりテクノ。
学校では先生に"古臭いパンクが好きな変な日本人"扱いされてた(笑)
毎日レコード屋をまわって、レコードばかり買ってた。
日本に帰らないと聴けない。
日本から持って来た"パンク天国1"を見て、悶々と買ったレコードの音を想像した。
ある日、同じクラスの日本人の友人の家に遊びに行くことに。
彼等は日本人同士で5.6人で1件家に住んでた。
みんなそれぞれ音楽が大好きなのは知ってた。
あったのだ"レコードプレヤー"が!!
私はその日もレコード屋帰りだったので、持ってたレコードを聞かせて欲しいと頼んでみた。
『でもアンプが今ナイから聴けないよ』......ガックシ。
私は、あきらめない。
アンプもスピーカーも無くても、電源入れて針置いて回したらかすかに聞こえるでしょ。
『タンタンタンタン.....シャッ、シャシャッ、シーシー...』
床に這いつくばり、耳を澄ます私。
この時聴いたのが"ADVERTS"の2nd シングル"GARY GILMORE'S EYES"なのだ!
ココで初めて聴いた曲では無いのだけど、凄く感動的だったのだ!
それから残りのLONDON生活のテーマソングは"GARY GILLMORE'S EYES"になった。
そのレコードを買ったのが"ELECTRIC BAROON ROOM"のレコードマーケットだった。
1977年オリジナルシングル盤レコードなんて、
高いお金出してまで欲しく無かった。CDで聴けたら良い。と思って興味なかった。
けど、LONDONでは1〜5ポンド(200〜1,000円)で買えた。
"知ってる、知らない""好き、嫌い"に関わらずアホのようにジャケ買いしてた。
帰国1週間前には持ってた20万円は残り何千円に。
最後の3日間はデカイ、安い、マズイ、パン1個を3回に分けて食べたりもしてた。
それまで私は多分"パンクの上辺"だけを何となく聴いてたんだろうか?
帰国後、まず買ったレコードを片っ端から聴く。
色んなスバラシイ曲に出会えた!ヤッタネ!私!
ベスト版CDなんかで聴いてた音と全く違ったのだー。涙流して聴いた(笑)
"ADVERTS"を聴くとそんな事を思い出し、"キュン"とする。


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