2007/2/18

5 への字 婆羅おさむ  

への字に曲がっている理由

艪はへの字に曲がっているが、なぜ曲げているかを誰も理論的に説明しない。
角度が大切で問題だと言う人もいる。
しかし、角度ではない。
艪が艪腕と艪下(ブレード)の二材でなる継ぎ艪になる前、棹艪の時代、艪は真っ直ぐだった。
曲がっていなくても漕げるのです。棹艪の艪受けは縄艪受けであり、今のような入れ子、艪グイ
ではない。
入れ子・艪グイ方式の艪受けにしたことによって、艪をまげなくてはならなくなった。
















図 1、回転軸

上図のようにブレードの回転軸は、ブレードの圧力中心点から艪受けを通る線であるが、
握りが回転軸より下にないと、艪がうまく返らない。
もし逆に、握りが回転軸の上にあると艪は逆向きに返ろうとする。
この回転軸と握りとの寸法は、艪を作るときに重要な寸法なのであるが、誰もこの寸法について
言及する人がいない。よって、この大切な寸法には名前がついていない。
とりあえず、「かえり寸法」と名づけておく。
艪を押したり引いたりすると、握りにかかる力とこの「かえり寸法」によって回転モーメントが
生じる。適正なかえり寸法のバランスのとれた艪は無理に返さなくても自然に返ってくれる。
近くの漁港にある艪や、博物館にある艪の返り寸法を調べてみたら、
0〜150mmの間だった。(使いやすい良い艪は頻繁に使われ破損しやすく残っていない。
今残っている艪は使いにく不良品が多いので、寸法等参考にするとき留意したほうがよい。)
人により、使い方により差はあるが、適正な返り寸法は 50mm前後 でよいと思う。


艪柄がブレード回転軸の上にあるのは、艪柄にかけられた早緒が艪腕を引っ張る力によって
艪に無用な回転モーメントを生じさせない。


圧力中心点 P は、艪を漕いでいる間中常に位置が変動する。水深にも影響されるし、
ピッチが早くなるほどP点はブレード先端に移動する。
その位置は計算不能なので、便宜的にブレード有効面積中心点を P点 としている。



土井さんが考案した層流艪(たて型艪)では、
返り寸法は平型艪とは逆に回転軸の上にくる。
返り寸法はおなじく50mmくらい。
たて型艪の返りバランスのとり方は、別の
考え方もある。
ブレード回転軸を握りから艪受けを通し、
半平衡舵のようにブレードの前エッジと
圧力中心点の間に来るようにする。
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