久遠の青春 スピンオフ 路傍の雛罌粟のように
05.永遠の0(ラブ)(7)
「お、女の子にそんなっ」
破廉恥な、と続けるようなところか。自分がそんなことをやられたかのように真っ赤になって恥じらい激怒する長沢さん。
「気にしないで、いつもの事だし」
けろっと言う竹川さんだが。
「えっ。いつも、こんな……?」
俺が言いたいことを長沢さんが代弁してくれた。
「誤解を招くようなことを言うなよ。いつもは口だけで止めてんだろ」
「まあ、変なところを触ってきたりとかはしないけど……服着てないところを触るのはギリギリアウトなんだけど」
吉田は竹川さんがどの時のことを言ってるのか考えているようである。そして、あああれか、みたいな顔をした。その時。
「服を着てないって、まさかお風呂……」
吉田のシンキングタイムの間に長沢さんのイマジネーションが暴走した。変な想像をされてさすがの竹川さんも焦る。って言うか何がさすがなのか俺も分からないけど。
「いやいやいやいや、そうじゃなくて。服を着てても剥き出しになってる首とか腕とかの事ですよ」
腕が剥き出しというのは夏頃の話だろうな。……今は袖があるから腕はセーフという扱いになってるんだろうか。
「樹理亜が雑な表現するから誤解を招くんだぞ」
吉田がすぐに茶々を入れた。
「雑になるのはしょうがないでしょ、相手が流星なんだから」
「なんだと。俺は樹理亜相手にそんな手抜き対応したことはないだろう。あれが俺の本気だぜ。だからお前も本気出せ」
「流星程度には本気出してまーす。とにかく、流星と一緒にお風呂入ったことなんかありま……せんよ」
一瞬言い淀んだような気が。
「なんでそこで言い淀むの!?」
長沢さんも気付いたか。
「ちっちゃい頃!幼稚園の頃の話だからっ」
完全に無くはなかったようである。まあ、幼馴染みならばよくある話ではあるな。女側に都合良くノーカンにされたり問題にされたりされガチな事案だ。と、吉田が言っていたアレだ。俺の意見じゃない。
「樹理亜もさ、なんでこのタイミングでそういう余計なことを思い出せるんだか」
「うう、だってぇ。事実は事実だし……」
「ねえねえ、一緒にお風呂は幼稚園の頃だったとしても、ずっと仲良しでいたんなら割と最近まで、今じゃ出来ないようなこととかもしてたんじゃないかしら」
長沢さん、興味津々である。
「ちょっと三沢君、長沢さんを止めてー!」
火に油を注ぎそうな吉田ではなくこちらに振ってくる竹川さん。気持ちは分かるが、いきなり振られても困る。しかし振られた以上、何か言わないと。
「今じゃできないことって言うと、たとえばどんなことっすかね」
「えっ」
ほら、吉田だとすぐこういうことを言うから。っていうか、むしろ自分は止めろといわれてないので吉田は煽る方に進むことにしたか。よし止めてみせるぞ。

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