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《 ニュー・シネマ・パラダイス 日本公開30周年記念特集 》
Nuovo Cinema Paradiso 日本公開30周年記念祭
「ジュゼッペ・トルナトーレ」脚本・監督による映画「ニュー・シネマ・パラダイス」は伊・仏の合作として制作され、先ずイタリアで1988年11月17日(木)に公開。続きフランスでは1989年5月19日(金)に一般公開されました。
日本ではフランスと同年の1989年に東京・シネスイッチ銀座での単館ロードショーでしたが12月16日(土)、124分に短縮された国際版が公開され、単館でのロングラン(連続上映)記録と1本の映画での興行収入の最高記録を打ち立てました。
日本で初公開された国際版もトルナトーレ監督の編集によるものだが、日本国内では国際版と173分の『ディレクターズカット版』(完全オリジナル版) が現在ソフト化されています。
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今年は今も皆に愛され続けている名作「ニュー・シネマ・パラダイス」が日本で公開されて30周年と記念すべき年になりますので、当サイトでは色々な頁で年末まで3ヶ月半に亘り同作をフィーチャーします。
只,『ニュー・シネマ・パラダイス特集』といっても、作品の内容だけを3ヶ月半掘り下げる訳ではなく、本作はストーリーのメインな題材が映画館自体でありましたので、国内の地方に在る映画館を “日本版ニュー・シネマ・パラダイス” として取り上げる事や、映画館で映画を観る良さを啓蒙するコーナー。音楽を担当した「エンニオ・モリコーネ」の『映画音楽特集』等々も当特集内で催すべく色々思案中です。
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実を云いますと、此の記事を書いている者としては本作において『国際版』(インターナショナル版) として編集された124分バージョンを皆さんにお薦めしていまして、ファンとしては『国際版』より約50分長い、トトの青春時代の恋愛エピソード、大人に成長しシチリアへ戻った時代や其の後が詳細に描かれている『ディレクターズカット版』(完全オリジナル版) 173分バージョンを優先しがちな処なのですが・・・
まぁ、短縮された『国際版』をあえて推す、其の理由は今後追って書こうかと(− −)。
・・・それから、本記事は隣の『エンタメ』頁で連載している『ターミネーター:二ュ―フェイト公開記念特集』と同時進行しています。2つの記事を同時進行する理由も『参照1』記事冒頭で記しましたので、宜しければ其方の特集も覗いて頂けると幸いです。↓
《Page》 参照1⇒ 【
https://gold.ap.teacup.com/frontier/332.html 】
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PS:此の続きは準備が出来次第、本記事の追記でUPします。
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≪2019.9.18 追記≫
「ニュー・シネマ・パラダイス」(Nuovo Cinema Paradiso) というタイトルは非常に良いネーミングだと思うのですが、このタイトルを劇場公開時に使っているのはほぼ本国・イタリアと日本だけで、フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、ロシア等々と「シネマ・パラダイス」というタイトルにしていて,『ニュー』の意味合いが全く抜けている。
伊・日以外の主要国では唯一と云ってイイ位に中国が「新天堂樂園」としていて,『Nuovo』の意味合いが入っているが、其の後の『天堂』も『樂園』も同じ意味で、直訳すると『ニュー・パラダイス・パラダイス』〜という事だからネ、コッチはコッチで『シネマ』がまるで入っていない。
因みに韓国は「시네마 천국」という表記で、直訳すると『シネマ天国』と成るので、此方も『ニュー』の意味合いが入っていない。
映画を観た方はお解りだと思うが,「ニュー・シネマ・パラダイス」というのは、劇中で映写技師・アルフレードがある手法で映画を映写中に、フィルムの発火事故が発生し映画館『パラダイス座』は全焼 ⇒ そして新しく立て直した映画館だから『新』が付いて『新パラダイス座(Nuovo Cinema Paradiso)』とし、主人公・トトは其処で少年時代から青年時代まで働き、青春時代の主な舞台となるので、イタリア&日本のタイトルで方向としてはイイのかナ?。・・・と思ったりもするのだが。
・・・どうも、フランスにおいて初・劇場公開された『国際版』のタイトルで『ニュー』=『Nuovo』を抜いた「Cinema Paradiso」状態となり、此れで第42回『カンヌ国際映画祭』の審査員特別グランプリを受賞した事から、殆どの国においては「Cinema Paradiso」で定着した様だ。
因みに本作は1989年の第89回『アカデミー賞』外国語映画賞も受賞しているが、審査されたのは同じく此の国際版だった。
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日本では『おニュー』=まっさら、おろしたての新品の事を表し、此れは『お古』『お下がり』の対語として作られた言葉だソウだから、新時代の名称に相応しい(特集記事のタイトルとしても)ナカナカ・お目出度いネーミングだったのかも知れん。
此処の特集、サイトとしては “新作映画は劇場で” 〜を推奨しておるので、“此れからの新時代も劇場で”・・・という、まぁ、そういう意味合いにしたくもなって来るが(こじ付けみたいですかネ?(^^;))。
イヤイヤ、新しい劇場で古い映画を観るというのも非常に良いと思うし、凄くオシャレだと思うナ。・・・モノクロ時代の映画でもビギナーの方が楽しめる優れた作品が沢山あるし,「ニュー・シネマ・〜」は正にソウイッタ意味合いが強い、昔ながらの&古い良作品を知っている “映画フアンの為の” 良心的内容の映画だった。↓
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PS:此の続きは準備が出来次第、本記事の追記でUPします。
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≪2019.9.30 追記≫
『おニュー』という事では ↑ の『参照1』頁で同時進行している『ターミネーター:二ュ―フェイト公開記念特集』も一応『ニュー』というワードが入っていますが、此れは狙った訳ではなく、全くの偶然でして・・・。
其の『参照1』頁内 ≪2019.9.28 追記≫ でも触れたのだが、9月24日(火)にイタリア在住の日本人女性から此方に電話が掛かって来て、ドウモ本『ニュー・シネマ・〜特集』を見た現地の方から何かで推薦され(?)問い合わせて来たらしいのだナ。
イタリアで此処の特集を見ている方がいるのか???と、其れを聴いた時には物凄く嬉しかったのだが、考えてみると昨年も此処のサイト内では(イタリア本国では昨年が『ニュー・シネマ〜30周年記念』だった為)本時集の予告がてら(?)先陣で(ミニ・コーナーではあったが)幾つか「ニュー・シネマ〜」記事を扱ったので、二年連続・本作をフィーチャーしている・・・
傍から見るとよっぽど「ニュー・シネマ〜」&イタリアが御好きなのだろう!っと映ったのかも。
↑ 記事冒頭で書いた通り「ニュー・シネマ〜」国際版の日本での公開開始は1989年12月16日(土)と、記念日までは随分間があるので、今の処更新はのんびり〜としていたのですが、イタリアでもチェックしていた方がいるというのなら、モウ少しペースを速めなければイカンのかも。
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PS:此の続きは準備が出来次第、本記事の追記でUPします。
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≪2019.10.1 追記≫
少しイタリア向けにも気を遣った追記をしますが・・・
記事冒頭に葉ってある日本版ポスター(日本版チラシも同様なデザイン)ですが、此の状態では他であまり見られないとは思うナァ・・・
映画ポスターに関しては毎回書いている様ですが(?)此方で大分修復していまして、今回も全面に亘って相当直しています。
やはり『日本公開30周年記念特集』なので、スタートは日本版ポスターにしたのですが、実はイタリア版も修復済みです。
日本版、イタリア版のポスターは方向性が全く異なるのですが、イタリア版は “追って” になるので特集『3』か『4』で紹介予定。・・・イタリア版は芸術の国という事もあってか(?)絵画方向が強い出来なので、今から修復した品を紹介出来るのが楽しみ(^^)。(イタリア版ポスターも傷みが酷かったので、直すのが結構〜大変でしたケド)
まぁ、日本版ポスターのデザインに関しては、多くの方が点数を付けるなら『100点満点の出来!』〜とお感じではないだろうか。のんびりと自転車に乗っている “満面の笑み” の二人(本編でも同シーンはあったが、こんなに笑顔ではなかった)というのも、凄く絵に成っているし・・・( ↑ 静止画『参照A』『参照H』)
右上にあるキャッチコピー
“映画から夢が広がった 大切なぼくの宝箱。” というのも、泣けて来る位にホント・イイ文句。・・・因みに此れは日本オリジナルのキャッチコピーなのですが。
お堅い事を云う人は、コピーに
“チャリンコの二人乗りはイケマセン!” とした方が・・・〜と、交通安全週間とかのポスターにしたがる(?)処なのでしょうが、ソウイッタ茶化しが効かない程に完璧とも云える、感動的な良デザインの様な気がしています。
右下に入っている原題タイトル・ロゴも
“NUOVO CINEMA Paradiso” とイタリアのオリジナルを踏襲していますので、伊以外の海外でのポスターでは(確認出来た処で)日本版ポスターだけが表記していた様です。
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PS:此の続きは準備が出来次第、本記事の追記でUPします。
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≪2019.10.3 追記≫
・・・と、此処までがプロローグだったのですが。
少し内々で他の仕事がありまして、此処で一区切りとし若干お休みします。再開は少しの期間御待ち下さい。
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≪2019.10.15 追記≫
暫く御待ち頂き、申し訳ありませんでした。
事務所を移転する予定がありまして、其の準備もあって中断していましたが・・・
初めて此のサイトに御越し頂いた方に説明しますと・・・
此処では毎月TOP上部『名画座ファイル』というコーナーの中で、映画に関する動画を月代わりにUPしていまして・・・↓
《Page》 参照2⇒ 【
https://www.mmjp.or.jp/gigas/movie/ 】
【 ニュー・シネマ・パラダイス ('88) SP Click 】
【 グラディエーター (2000) SP動画 Click 】
今月は本特集で扱っている「ニュー・シネマ〜」、それと「リドリー・スコット」監督が20世紀最後の年=2000年に撮った大作「グラディエーター」。
・・・それから『THE PIANO GUYS/映画音楽 演奏集』も(先月に引き続きオマケで?)入れたのですが。(*注・『THE PIANO GUYS 〜』はイタリアと全く関係ないので当頁ではリンクしません)
・・・因みに ↑『ニュー・シネマ・パラダイス ('88) SP』頁内の上部に貼ってあるイタリア版ポスター、実は拙者の自作でして(^^;)。
ナカナカ巧く(?)出来ているんじゃないかと。・・・修復だけでなく、時々オリジナルでポスターを作ったりもしていますが。(往年の名画が多いですが)
「グラディエーター」はアメリカ&イギリスの合作で、イタリアは全く制作に関わっていないのですが、舞台が紀元2世紀・古代ローマなので入れていますが・・・イタリアを舞台にした映画としては『第73回・アカデミー賞』&『第58回・ゴールデングローブ賞』の作品賞をWで受賞している名画なので、歴代の代表作として「グラディエーター」を数本の内に挙げる人も少なくなくいる事でしょう。
「グラディエーター」は今年の『ウェブアワード』で,「ローマの休日」('53) と並んで20世紀・名画オリジナル脚本映画をテーマにグランプリを受賞しているので、今回『名画座〜』で挙げた・・・〜というのもあるのですが。↓
《Page》 参照3⇒ 【
https://www.mmjp.or.jp/gigas/frontier/movie-award2019.htm#9 】
「ローマの休日」もイタリア・ローマが舞台なので、11月の名画座ファイルに成るのかナ???まだ決めていませんが。
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此の「グラディエーター」はハリウッド映画を中心にかつてあった『ローマ物』ジャンルの内、数多くある歴代作品の中でも卓越していますし、未見の方は一生の内で一度は観て、まず損は無いと思うので。
制作はユニバーサルとドリームワークスで、ノンクレジットですがスピルバーグも制作に参加していた様です。
作品のクオリティに関してはスコット監督の力量が最も大きく貢献したと思われますが、縁の下でスピルバーグに支えられ作られた映画という事で、映画史的にスピルバーグはプロデューサーとしての目が(尋常で無い位)非常に高いと、両者のファンである方なら興味深い処が多々見られるだろうナ。
・・・此れから観る方は《20世紀映画の締め括り》として作られた作品として意識し、鑑賞する事をお薦めします。
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PS:此の続きは準備が出来次第、本記事の追記でUPします。
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≪2019.10.19 追記≫
此処からはイタリアに関連した映画音楽を少し紹介して行きますが・・・↓
一番目は「フランシス・フォード・コッポラ」が三部作で監督したアメリカ映画「ゴッドファーザー」シリーズ('72〜)。当初音楽はイタリア映画音楽界の巨匠「ニーノ・ロータ」が単独で務めていたが、1974年の「ゴッドファーザー PART U」と1990年の「PART V」ではコッポラ監督の実父でもある音楽家「カーマイン・コッポラ」との競作となっている。
↑ 動画左は劇中では流れなかったので、今となっては『聴いた事が無い』という方も多いと思うのだが・・・実は映画ファンの間では特に有名な「アンディ・ウィリアムス」による『Speak Softly Love 🎵』(邦題:ゴッドファーザー 愛のテーマ) 作詞:ラリー・クジック、作曲:ニーノ・ロータ。
(*注・同じロータ作曲の『愛のテーマ 🎵』でも、クジック作詞による歌詞が入っている歌唱Ver の場合はタイトルが『Speak Softly Love 🎵』。劇中のインストゥルメンタルのみのタイトルは?,というと『Love Theme from The Godfather 🎵』と、英語の原題では公式に一応タイトルが分けられている)
しかしながら、此のバージョンは当時(米本国より)日本で売れに売れ、洋楽シングルチャートで14週連続で弟1位を獲得。年間チャート1位までに上り詰める大ヒットを記録した。
「ゴッドファーザー」の場合で云うと、1972年の映画公開時に此のウィリアムス・バージョンが発売されているので、今でいう新作映画の『イメージソング』(?)的な扱いという事だったと思うのだが。(*映画本編では『Love Theme from The Godfather 🎵』の使用は「PART V」内で劇中歌として唄われた以外全てインストゥルメンタル扱い)
アンディ・ウィリアムスというと「ティファニーで朝食を」('61) の『Moon River ♪』や「シャレード」('63),「酒とバラの日々」('62) 等々の有名な主題歌も唄っているが、実は何れもカバーで、本編でウィリアムスのバージョンは起用されていない。
だが、映画主題歌としてウィリアムスのバージョンの方がポピュラーとなり、いうなれば本家を凌ぐ(?)程の凄い実力の持ち主だった。
此れだけ活躍していたのだから、映画本編でも起用してあげたら良かったのに???とも思うのですが、契約していたレーベルとの関係でカバー曲に専念していたとの事です。
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PS:此の続きは準備が出来次第、本記事の追記でUPします。
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≪2019.10.31 追記≫
↑ 動画右隣のゴッドファーザー組曲は「サラ・ヒックス」(Sarah Hicks) 女史が指揮する『デンマーク国立交響楽団』(DR放送交響楽団) によるもので、1018年1月にデンマーク、コペンハーゲンの『DR コンサートホール』(DR Koncerthuset) にて公演。
「ゴッドファーザー」劇中の雰囲気を素晴らしく忠実に再現しておられるんじゃないだろうか???此の手の映画コンサートとしては抜きん出ているかと。
ヒックスさんは日本生まれの日系アメリカ人・オーケストラ指揮者で、ロータや先にも触れたイタリア映画音楽・作曲家のエンニオ・モリコーネの音楽に傾倒してコンサートを行っているので、若いのに渋いイタリア人作曲家の味が巧く出せている・・・という事なのか???今回の特集には “もってこい” の方ですが(『ニュー・シネマ〜』日本公開30周年記念特集なので)。映像中も凄く優秀な指揮ぶりが窺えます。
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・・・と、此処で映画音楽の話は一旦中断。
≪2019.10.15 追記≫ に11月の『映画座ファイル』話をしましたが、話題にしていた通りに ↓ の「ローマの休日」を11月『映画座ファイル』に入れる事となったので、一足先に報告を。(TOPの更新は11月1日(金)に予定)
【 ローマの休日 (Roman Holiday) ('53) Click 】
《静止画》参照(Audrey Hepburn & Gregory Peck)⇒【 Click 】
本作は往年の女優「オードリー・ヘプバーン」の代表作で、彼女が主演女優として初オスカーを受賞した名作としてあまりにも有名ですが、まぁ、個人的には相手役の「グレゴリー・ペック」にも(拙者が物凄く大ファンなので)少しは注目して貰いたく(^^;)。
それから監督の「ウィリアム・ワイラー」は「ローマの休日」の六年後にも大作「ベン・ハー」('59)(チャールトン・ヘストン主演)というローマ物の代表作と云える傑作を撮っていますし、此の時期はイタリア付いています。
・・・なのですが、グレゴリー・ペック主演 ✖ ウィリアム・ワイラー監督で「ベン・ハー」の一年前に撮った「大いなる西部」('58) という西部劇の傑作がありまして、其方が一番(ワイラー監督作としては)お薦めの感も個人的にはありますケドも。( ↑『ローマの休日SP動画頁』内・最下部の締め括りに《ワイラー監督 トリビュート》として、ワイラー監督の代表作の紹介と、撮影風景等のフォト動画が貼ってあります)
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≪2019.11.3 追記≫
何にしても「ローマの休日」&ヘプバーンはペック抜きでは語れない筈で、全ては彼がまだ新人女優だったヘプバーンを、アン王女役に推した事から始まっているので。(*注・ヘプバーンが英・ロンドンで公演されていた舞台「素晴らしき遺産」の脇役で出演した際、アン王女役を探していたパラマウント社とワイラー監督の目に留まり、まず数人いた出演者候補の中にヘプバーンが入った後、既にジョー・ブラッドレー役に内定していたペックが最終的に《アン王女役に》彼女を推した事となっている)
当時ハリウッドでもてはやされたのは,「マリリン・モンロー」の様にグラマラス&ゴージャスで、ファンの手に届かない(?)様なスターが常識的と成っていた中、ヘプバーンは太い眉、大きな目、スレンダーな体型 等々と全く異なるイメージだった。
後に「麗しのサブリナ」('54) や「昼下りの情事」('57) で彼女を主演に起用した、ロマンチック・コメディ映画の名匠「ビリー・ワイルダー」監督は・・・『オードリーは今迄のスターには無い輝きを持つ。膨らんだ胸の魅力を過去のモノにしてしまうに違いない』・・・って語ったソウだから、ヨーロピアンな魅力を放つ(ベルギー出身で国籍はイギリスだった)ヘプバーンの台頭は中々にハリウッドで衝撃的だった様だ。
・・・という訳で、グリゴリー・ペックさんは(ある種の)映画における “先見の明” が有った事がお解り頂けるかと。
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≪2019.10.31 追記≫ で触れた「大いなる西部」でペックはプロデューサーも兼ねており、他の作品でもクレジットはされていないがプロデューサー的な役回りをしていた主演作も多く、ソノ辺の詳しくは過去にも記事にしているので ↓ 頁の ≪2018.3.30 追記≫ 辺りから読んで頂けると助かります。
《Page》 参照4⇒ 【
https://gold.ap.teacup.com/frontier/319.html 】
「ローマの休日」「ベン・ハー」は勿論・名作ですが,「白い恐怖」('45) や「子鹿物語」('46) ,「白昼の決闘」('46),「紳士協定」('47),「頭上の敵機」('49),「白鯨」('56),「渚にて」('59),「ナバロンの要塞」('61),「恐怖の岬」('62),「アラバマ物語」('62),「日曜日には鼠を殺せ」('64),「マッケンナの黄金」('69), 「オーメン」('76),「ブラジルから来た少年」('78) 等々 … と代表作がドレだけあるんだ!!!???という程に、ペック主演作は傑作揃いなので(直接イタリアとは関係ありませんが(汗))もし機会が有ったらチェックしてみて下さい。
此処で断っておきたいのですが、ペック氏は明らかに一般受けする様な(?)、又は(当時の)ハリウッド流・娯楽方向の映画だけに出演していた訳では無く、積極的に内容の優れた作品を選択していた事が窺え、其れは21世紀の今も鑑賞に耐え得る映画=普遍的で重要なテーマを扱っているモノに出演が多い・・・恐らく大変な読書家で、良いストーリー&脚本(ほん)を嗅ぎ分けるセンスが相〜〜当〜〜〜に優等な方だったと思われ。
・・・因みに ↑ で一番に挙げた「大いなる西部」は今こそ西部劇の代名詞的な上作と評されていますが、公開時に思いっ切りコケてしまっていまして(^^;)、オマケにペックとワイラー監督は撮影中に大喧嘩となり、仕舞いには『もう今後オマエとは二度と組まない!!!』〜という処まで行ってしまったんだとか・・・・
御互い妥協出来ない処があったのでしょうが、だからこその仕上がりに成っている映画なのは間違いなく(今なら)色々見る処は多い、男らしいグレゴリー・ペックならではの絶品作である事は確かかと。
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PS:此の続きは準備が出来次第、本記事の追記でUPします。
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≪2019.11.11 追記≫
それから・・・
主演作ではないのだが、ペックがアメリカ大統領役で重要な役処を演じた1987年の「Silent Voice」(邦題:サイレント・ボイス/愛を虹にのせて) という、一応〜日本でも小規模ながら劇場公開された小品があるんですが、監督は「フォー・ウェディング」('94) や「恋する予感」('95),「モナリザ・スマイル」('03),「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」('05),「プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂」('10) を手掛けたイギリス映画界の「マイク・ニューウェル」。音楽は巨匠「エルマー・バーンスタイン」。
同時進行している ↑ 『参照1』頁でも現在同じ様な内容を書いているんですが,「Silent Voice」では米リトル・リーグで天才投手と騒がれていた野球少年が、御近所にある核ミサイル・サイロ(大陸間弾道ミサイル等の大型ミサイルを格納する施設)を見学。其処で初めて核の恐ろしさを知り,『地上に核兵器が無くなる迄は、大好きな野球を絶対にやらない!』っとボイコットを決意。此のニュースはまず新聞に載り全米に知れ渡った。
其の少年の決心にプロバスケのNBAスター選手も賛同した事で、スポーツ界から続々と有名選手等々が、俺も俺もと『核兵器が廃絶されるまではスポーツをしないゼ!!』〜と各々声明を出し、世界は大きく動いてゆく・・・という展開で、ついに大統領は核廃絶に向け米ソ(当時はロシアではなく社会主義体制のソ連で、米ソは冷戦状態だった)トップ会談を実現させ・・・という、明るい(・・・かドウか?はネタバレになるので、詳しくは書きませんが)未来を描いた究極的に社会派な(?)人間ドラマ映画。
ペック演じるのは全く偉ぶらない大統領で、何とそんな自己でボイコット中の野球少年の処へ出向き、190 cmもある長身の膝を折って、少年の目線に降り直々に血の通った会話をする。
ラストは・・・と、もう今時だと本作は未見の方が97%位だと思うので、此の作品も(此処ではあまり詳しく書きたくないので)もし機会があったらチェックして下さい。
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・・・と、本記事はモウ少し続く予定なのですが、スケジュールが詰まって来ていまして、本頁では明日12日(火)に新記事をUP予定です。
新記事をUPしても本記事は継続していますので、先を読まれる方は宜しくお願い致します。
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PS:此の続きは準備が出来次第、本記事の追記でUPします。
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≪2019.11.16 追記≫
↓ の画像は「ローマの休日」から記念写真風に三枚集めてみましたが、実は最初の一枚目だけ仕様が異なり、スクリーン・テストからです。
オマケに地面に敷いてあるのは絨毯で “絨毯の上にスクーターを上げポーズとっている” という、よくよく考えると珍妙な図なのですが、恐らく他のスクリーン・テストのついでに撮った・・・という事なのでしょう。↓
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二人が乗ったスクーターの車種は有名で『ベスパ』(Vespa)。
只、映画で使用されたベスパのカラーについてはあまり知られていない様なので・・・ベスパを作る『PIAGGIO』社のイタリア・ポンテデラにあるピアジオ博物館 (Museo Piaggio) によると、どうも『シルバーグリーン』だったという事です。ポスター等々では色々なカラーになっていますが、シルバーグリーン (Silver Green) が大正解なので、映画ファンは此れを知っていると(少しは?)周りに自慢できるかナ。
・・・多分、モノクロ作品だったので、白黒の映りの良さを意識し選択したのが最も大きかったと思われますが。
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製造したイタリアの『ピアッジオ社』創設者「リナルド・ピアッジオ」氏の息子=「エンリコ・ピアッジオ」が『Pare una vespa! (まるでスズメバチの様だ!)』と、車体のフォルムとエンジン音が蜂の羽音に似ている事から発した形容が切欠で、イタリア語の『スズメバチ』=『Vespa』と名付けられたソウです。
劇中で使用されたのは其の内の『VESPA 125』というモデルでして、べスパと云うと伊・本国で大多数の方が連想するのは、どうも『ベスピーノ』(ベスパのより小さいモデル) 〜という事でもあるらしい(?)のだが、映画では此の『フェンダーライト』モデルが採用され、ヘップバーンとペックが此のフェンダーライト・モデルに乗った事により、世界的には此方の方がポピュラーとなった面も。(*フェンダー上にヘッドライトを設置していたモデルは、1946〜1957年まで製造された)
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PS:此の続きは28日(木)に本記事の追記でUPします。
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≪2019.11.28 追記≫
「ローマの休日」の小道具と云えば、ベスパの次は『ジェラート』となる筈ですが、ヘプバーンが『トリニタ・ディ・モンティ階段』(Scalinata di Trinita dei Monti) =《通称:スペイン階段》で、美味しソーに食べているジェラートは、世界で最古のジェラート店『パラッツォ・デル・フレッド』(Il Palazzo del Freddo) のモノで、其のパラッツォは今も営業しています。↓
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只、現在此のスペイン階段で映画の様に腰掛けたり、座り込む行為は厳しく禁止されていて、注意しても無視する等々の悪質な態度を取った場合、最大400ユーロ(約4万7千円)の罰金が科されるというから大変だ。
・・・因みに此の様な処置が取られる様になったのは今年7月から。以前から現地では “歴史的建造物近くの広場での飲食を禁じる” 条例が施行(2012年から)されていて、スペイン階段でジェラートを食べる事も原則禁止!となっておるので(もし映画のシーンを再現しようとイタリアに渡航するなら)気を付けた方がイイ・・・と、ソウイウ事。
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階段を上がった画面奥にあるのは『トリニタ・デイ・モンティ教会』(Chiesa Trinita dei Monti) で、スペイン階段の正式名称と同じ。・・・要するに教会に上る為の階段という訳。
スペイン広場もスペイン階段も、通称は近くに『スペイン大使館』があるのに由来しているソウで、どうもスペインが資金を出したとか、スペイン貴族が作ったとか、直接的にスペインとは関係がないという事の様だ。
1502年に建設が開始されたトリニタ・ディ・モンティ教会は、ローマのど真ん中に在り(スペイン広場周辺で)最も古い歴史を持つ。都市計画も此の教会を中心として出来ている事から、イタリア全体の歴史的にも大変重要なスポットの一つです。
元々、当時・フランス王の座に在った=ルイ12世の命により建立された教会なので、現在もフランス人神父によるフランス語のミサが行われています。
・・・『Chiesa Trinita dei Monti』というのは《丘の上の三位一体》教会という意味で、此方は実際にフランス人が布教の為作りましたので、本来は ↑ で触れた広場&階段も、フランス広場&フランス階段(?)にしちゃっても100%可笑しくはない(?)のですが、ドチラも現地のイタリア人が昔付けた通称なので、誰にも文句は言えない?(苦笑)。・・・此処が捻じれていて面白い処です。
◈ ↑ 動画はスペイン階段上のシーン。画に集中して貰いたい為音声は切ってあります。(同シーンの音声ありVer.は ↑ ≪2019.10.31 追記≫ 内にUPした『ローマの休日 SP動画集』内にあります)
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PS:此の続きは準備が出来次第、本記事の追記でUPします。
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≪2019.12.10 追記≫
今年のウェブアワードで「ローマの休日」のグランプリを発表したのが3月22日(金) で、↑ ≪2019.11.28 追記≫ で触れた・・・
現在此のスペイン階段で映画の様に腰掛けたり、座り込む行為は厳しく禁止されていて、注意しても無視する等々の悪質な態度を取った場合、最大400ユーロ(約4万7千円)の罰金が科される
・・・という罰則は今年7月からなので、此方としても何か妙にタイミングが(笑)・・・とも思っていましたが。
後で知ったのだが、此のニュースはドウモ・日本でも(やや?)大きく扱われていた様なので(映画「ローマの休日」を未見でも)ニュースは見たという方が多いのかも知れない。↓
◈ ↑ 画像サイズを拡大する場合は《コチラ》をクリック.
更に ≪2019.9.30 追記≫ でも、どうやら・イタリア現地で本記事を読んで下さっている方が複数 “いるらしい?” という話もしていたので、此処の「ローマの休日」グランプリ発表シフトで???と誤解した方がいたのですが。
確かに本作は1953年と大分以前の制作だし、近々での受賞対象とか、新規に大きな話題となったのは、此処のウェブアワード・グランプリ位しか無かった?というのはある。
しかし、恐らくはだが,『偶然』としか、今此処では云えない。しかし、もしソー影響を考慮しての事だったとしたら、随分・イタリアで知らぬ内にウェブアワードの名が広まった???という事にはなるが。
ウェブアワードの第1回・洋画グランプリは、特集中の「ニュー・シネマ・パラダイス」(イタリア・フランス合作) だし、贔屓に見てくれていた方が向うで結構〜多くいた(?)のかも。↓
《Page》 参照5⇒ 【
https://www.mmjp.or.jp/gigas/frontier/movie-award.htm#10 】
↑ 因みに其の年の洋画・準グランプリは「ロバート・ワイズ」監督の「サウンド・オブ・ミュージック」('65) だから、↓ の頁でUPした番外篇で先日話題にしていた最中だった。
《Page》 参照6⇒ 【
https://wave.ap.teacup.com/frontier/228.html 】
更に因みに、此の年の “グランプリ” or “準グランプリ” 〜の差ですが、グランプリは純粋に一般投票のポイントが多かった作品。準グランプリは其れにプラスし審査員の評価も込みで、他作品より格上げし表彰したのだと記憶しています。
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10月20日(日)頃から記事最下部 ↓ に貼っていた、イタリア映画界の巨匠=「フェデリコ・フェリーニ」監督作品の楽曲集ですが、本頁で解説しようと思っていたのですケド、時数制限・ギリギリになって来ましたので(^^;)。
此れらの解説は同特集内の新記事に回したいと思っていまして・・・動画は其の際の予告篇代わりにでも。
其の新記事ですが,《ニュー・シネマ・パラダイス 日本公開30周年記念日》が今月16日(月)と迫ってきましたので(本記事冒頭には『祭』と銘打っていますし)祭りモード(?)でカウントダウンも兼ね12日(木)に特別頁をUP予定です。
現在コラボしている「アナ雪2」も記録的な大ヒット・驀進中ですし(何せ祭りなので)併せて特集を盛り上げたいと考えています。どうぞ宜しくお願い致します。
長文最後まで読んで頂き有難うございました。
新記事は ↓ のURLでUP予定です。
《Page》 参照7⇒【
https://wave.ap.teacup.com/frontier/229.html 】
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<2019.9.2・アイアーサ フロンティア/i ARTHA FRONTIER>
<ジャパンギガスJG/JAPAN GIGAS>(マリコ)
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