不幸な出来事は相も変わらず重なるものだ。
先ず、耳を病んだ。
どういうわけか、自分の楽器の音の出口に近い右耳ではなく、左耳を病んだ。
どうも内耳が異常であるらしいのだが、説明を聞いてもよくわからん。所謂『分かったふり』をしながら説明を聞いてしまった。
とりあえず耳を酷使するな、大人しくしてろ、薬を飲め、とお達しが出たので一応従おう。
なかなか厳しい。今後の事を考えてみると無理も出来ない。下手に後遺症でも残されたら事だ。
また、その医師に眼科へ足を運ぶように勧められたので行ってみた所、アレルギー性結膜炎だという。
これは、自分の親類皆がそうであり、実際、自分も何度か治療に専念したことがある病気である。だからあまり驚かない。
でも眼帯をせねばならぬ。恥ずかしい。
『風邪引女に目病男』という、古来からの「魅力を感じる状態」を表す言葉があるにはあるが、自分にとってその言葉すら気休めにならん、恥ずかしいだけだ。
そして、携帯電話が故障。
起動しない。
近くの携帯電話店に相談…だが何やら若い店員が友人と思しき客と話し込んでいる最中であり、気まずい。
相談をしている際もちらちら目配せなぞして、参る。
そこそこに店を出た。隣町の別の店に向かい、発送修理をすることに。代替機を貸与して頂いた。
一連の行動全てが手慣れており、かつ無償である。
素晴らしい…ん?これって、そんな客が多い、って事か…?
ともあれ代替機を使用して人と連絡が取れる。しかし、電話帳機能が万全でなく「向こうから連絡出来るが、こちらはそれが誰であるか分からぬ。また、こちらからは連絡出来ない」という厄介な状態。
困る。もしこれで電話帳のメモリーが消えて戻ってこようものなら…正直訴訟も考える。
そして不幸のラスト、深くは語らないが、互いに愛した人に、ひどい悪態をつかれる羽目になった。
まさに泣きっ面に蜂、蜂、蜂。厳しい状態である。
更新中に思ったことだが、左の耳、目の機能がゼロであると、人間は平行感覚が狂い過ぎて酔っ払ったような気になる。
タダで酔っ払いたい、というつわものは眼帯をし、耳に詰め物をして町を闊歩してみるといい。

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