「 カノナクヨウナコエジャナクテ、モットハッキリ!」
耳を疑ったが確かにそう聞こえた。お世辞にも流暢とは言い難いニホンゴ。
チャイナ系とおぼしき青年の言葉。相手は見た目インド系?の色黒青年、
いや、少年という感じ。そんな二人だから好奇心で食事そっちのけ状態。
早朝サウナで仮眠をとり、アーケード街にある牛丼チェーン店に向かう。
3連休最終日、ブランチ仕様の朝定食がギリ間に合う時間帯で客もまばら。
カウンター内での会話に集中するには、絶好のシチュエーション。
ロケーションの方が適切か。店内はまさにOJTの真っ最中!
少年は引っ込み思案っぽくて客商売は苦手というタイプに見える。
同じ飲食店で母国に近い!?カレー屋さんのバイトもやばそうなのに
ましてや牛丼屋さんときたもんだ。メニューにはカレーも載るが(笑)
そんな心配をよそに(自分も勝手に巻き込んだ)店都合での研修は続く。
カタコトの日本語に似合わぬ比喩表現をしたのは「バイトリーダー君。」
年末の漫才チャンピオンが使ったネタで一世風靡しつつあるフレーズ・・・。
蚊の鳴くような声じゃなくて、もっとはっきり!『
バイトリーダーです。』
厨房にメニューを通す役割を教えるのもやはり片言のニホンゴ満載。
ずっと二人の会話を楽しみながら、焼魚小鉢定食を食べ終えた。
「彼はどちらの方なんですか?」 予定通り、お会計の際に聞いてみる。
カレハナニジンデスカ?バイトリーダー君はそう変換してしまったのか、
「研修中で新人(シンジン)なんです。僕は台湾人です。」
「(いやいや、君じゃなくて)彼のお国はどちらなんですか?」
「彼は日本人なんです。」 に、日本人なの!?意外な一言。
「

あなたは何人ですか?」 「

はい、私はひとりです。」
日本語で表記してしまうと、頓珍漢な会話集の例題に使えそうだ。
ともかく新人君の名札を見てみる。「○○」 という岐阜っぽい苗字。
バイトリーダー君によると、フィリピン人とのハーフだそうな。
自分の営業担当エリアは近所で、多国籍アパートはこの界隈に多い。
日本人相手の会話ならば 「カノナクヨウナコエ」 だって頷ける。
自分の中でオチもつき、自分のお腹も落ち着いたところで店を出た。
第二の故郷・岐阜を満喫。漫喫は行ってないけど・・・。
(−。−)げこっ♪

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