大阪と札幌を結ぶ長距離寝台特急「トワイライトエクスプレス」が、来春引退することになりました。
北海道新幹線が開業することもあり、存続が危ぶまれていましたが、JR西日本は「車両の老朽化」と説明しています。
また、デビュー当初はスイートなどの寝台券が入手できないことで話題となりましたが、最近では採算面も厳しい物があったのではないか、と思います。
昔、大阪から青森まで走っていた急行「きたぐに」は、片道の経費が200万円と聞いたことがあります。
ということは、かなりの乗車率を確保しないと、一年を通しての黒字は難しいでしょう。
さて、「トワイライト」に代わる豪華寝台列車を製造するとJR西日本は発表しています。
1車両1室のロイヤルスイートがあるそうで、注目されそうです。
ただ、狭い西日本の管轄内でどこに行くのかと考えてしまいますが、京都から山陰線と大阪から山陽線を走るコースが設定されるようです。
私は一度「トワイライト」の寝台券を入手していましたが、中越地震で信越線が不通になったために運転を取りやめ、泣く泣く払い戻しをしたことがありました。
みどりの窓口の方から「貴重な切符をお持ちですね」と言われました。
今思うと、興味はありませんが、払い戻しをしなければ高値が付いた、ということでしょうか。
少し残念だったような。
さて、夜行高速バスが全国に広がり、採算が取れなくなった寝台特急が次々と廃止されましたが、今再び豪華寝台列車が見直されようとしています。
九州新幹線に名称を譲りましたが、東京と長崎を結ぶ「さくら」などに豪華寝台列車を投入すれば、間違いなく採算は取れると思うのですが。
それと、やはり18切符の繁忙期だけでも「18切符で急行券を買えば乗車できる列車」を設定して、たとえば「きたぐに」とか「八甲田」、「雲仙・西海」「鷲羽」などの臨時急行を運転するのも面白いと思います。
ただ、18切符は「売ったもん勝ち」で、収入が経費に上手に分散できないのもJRが面倒だと判断する要因の一つです。
また、学生限定で昔の「ワイド周遊券」のように、もっと安く旅が出来るような企画商品も必要です。
私などは「どうせ列車は走っているのだから」と思ってしまうのですが、私を含めて今の40代以上の人たちが青春時代の旅で人生の勇気をもらったように、若い人たちにもJRが協力し、もっともっと旅を楽しんで元気をいっぱい与えることが出来ればなあ、と思っています。
自分の知らないところへ行って、素晴らしい景色に出会ったり、ご当地の美味しい物を沢山食べたり、初対面の人といろいろな話をすることは、経験が豊かになり人生の幅が広がると考えます。
今のオヤジは体の幅が広がっていますが。
また、旅をすることは結構労力が必要で、時刻表で次の列車を調べたり、どこに行けば何があるのか、調べる必要があります。
携帯のない時代には、ガイドブックやパンフレットを見るか、誰かに聞く、しかありませんでした。
そのため、誰にでも簡単に聞く習慣が付き、親切に教えていただいたり、車で連れて行ってくれたり、ミカンをもらったりと、旅先ではお世話になることも沢山ありました。
結局、旅の究極の形は、景色や食べ物と出会うこともありますが、人との出会いが最も大切でしかも楽しい、と考えるようになりました。
でも裏を返せば、旅は現実からの逃避にもなるわけですが、その旅を終える勇気と決断をすることで、再び現実の世界でも頑張ろう、と思えるわけです。
鬱や引き籠りで自分の存在が分からなくなり、のこぎりでアイドルを切りつけ、犯罪に走る若者がいると思うと、一つの解決方法としてなぜ旅に出ようとしなかったのか、残念で仕方ありません。
講釈を並べましたが、とりあえずは「トワイライト」初乗り計画を立てることと、JR西日本の「新豪華寝台列車」を楽しみにしたいと思います。
もし私が敦賀に住んでいたら、毎週のように出かけるであろう新疋田にて
