私が子供の頃、カルビーの「かっぱえびせん」と明治の「カール」が発売されました。
そして初めて食べた時、
「何て美味しいお菓子なんだ」
と思ったものです。
母と買い物に行き、小さな商店でお菓子を買ってもらうことが、最高の幸せでした。
発売以来49年もの長きにわたって愛されてきた明治のカールが、西日本で限定販売されることになりました。
つまり東日本では製造を中止し、今後発売しないことになります。
昔の国鉄が赤字路線を廃止する寂しさに似ていて、廃止になると聞いてから慌てて買っても後の祭り。
ただ、西日本ではチーズ味とうす味の2種類に絞って発売するそうなので、食べる道は残されています。
私が直感で感じたことですが、実は明治製菓の目的は他にあって、売れ行きが落ち込んだ商品は生産数を抑えて、希少価値で販売効率を上げたいのだと思います。
なぜ人口の多い関東の販売を中止したのか?
普通ならカールの販売を関東は残すと思いますが、それを関西にしたことも希少価値を高めるためです。
京都へ旅行や修学旅行に行ったお土産に、限定販売の「カール和菓子味」(空想商品)だと値段も手頃だし、東京で手に入らないのなら間違いなく売れます。
もはや一般的なカレー味だと売れないのです。
そしてカールなら知名度も十分です。
今後は地域限定の「カールビック」とか、「カールメロン味」とかの新商品を千円くらいで売った方が儲かる、と判断したのかもしれません。
カルビーが「かっぱえびせん」の新商品(新味)を続々と投入して苦労しているのに比べ、明治は腰を据えてどっしりとしていましたが、方向転換した訳です。
49年も作り続けたから、と会社が自社の商品に感情を持つはずがなく、単なる金儲けのための商品でしかありません。
本当に赤字なら、販売中止か効率よく売れる方法を模索するでしょう。
もし図星なら、明治製菓さんもなかなかのやり手ですなあ。