以前「君の名は。」を観て、神様の存在を少しだけ真剣に考えるようになりました。
そこで、気になる本をブックオフで偶然見つけました。
「日本の聖地ベスト100」。
表題はミーハーですが、全国に散らばっている神様のいそうな場所を、詳しく説明してあります。
神様は仏教の場合はお寺、そして神道は神社にいるとされていますが、でも私たちが拝む場所には実は神様はいないのです。
そりゃ、日本の人口1億人あまりの我儘な願い事をみんな聞くために、お忙しいのです。
しかも正月を手始めに、年に何度も違うことをお願いする輩もいますから。
「試験に受かりますように」
などは容易なお願いですが、
「素敵な人と結婚できますように」
「お金持ちになれますように」
これは無理な注文です。
では神様はどこにいるのかというと、普段人々があまり参拝しない「聖地」と呼ばれるところにいるそうです。
と言っても、誰も見たことはないので「たぶん」ですが。
そして、キリスト教やイスラム教、ヒンズー教でも聖地はあって、世界中の人々がせっせとお参りしています。
今年の6月に出雲大社へ行った時は、緊張した雰囲気がなく観光客も沢山いたので、
「ああ、今日は神様は留守だな」
と思いました。
しかし以前奈良県の室生寺へ行った時は、雨も降っていないのに靄がかかっており、不思議な雰囲気が漂っていて
「神様がいる」
と感じたものです。
物音一つしない静寂な空気の中で、神様がいる気配を感じて、何度も振り返りました。
そう言えば、お遍路さんが
「四国は人がいなくて怖いです」
と、時々変なことを言います。
弘法大師が手配して、それぞれの札所に神様が配置されているのかもしれません。
神様は人が沢山いない、静かな場所が好きなんです。
実はこれは、その日本国内の聖地を紹介した本で、私は2割くらい行ったことがあります。
「君の名は。」のモデルとなったのは長野県の諏訪湖だそうですが、諏訪大社は立派な神社で、御神渡りという神事もあります。
しかし私が初めて映画を見た時、この湖は長野県仁科三湖の木崎湖だ、とピンと来ました。
諏訪湖は諏訪市が都会すぎて、木崎湖にカフェや本屋、歯医者がないのは(実際にあるかもしれませんが)映画そっくりだ、と思ったのでした。
そして驚いたことに、神様のいる場所には何故か「瀧」の字のつく場所が多いのです。
映画の中で、男の子は「立花瀧くん」でした。
先ほどの室生寺では室生瀧穴、長谷寺の瀧蔵社、日光の瀧尾神社など沢山あるのです。
徳島県にも清瀧寺があります。
映画監督がそのことを知っていて、「瀧」を使用したのかもしれません。
話を戻し、聖地を巡る旅もいいなあ、と思い始めました。
そして何かの間違いでも、神棚からぼた餅が落ちてくるかもしれません。
ぼた餅の食べ過ぎは、糖尿病注意です。