今日は満室で、何件ものご予約をお断りする状況でした。
昼頃に買い物に出掛け、午後からは夕食の仕込みにはいり、午後4時のチェックインを待つようにしています。
夕方、Sというお遍路さんからキャンセルの連絡がありました。
通常であればキャンセル料金は頂戴していないのですが、横柄な口調で、
「一度連絡したけれども留守電で、出ないからキャンセルする」
と言うような口振りでした。
何件もの予約電話をお断りしている状況を説明して、しかも夕方なので夕食の仕込みも済ませており、キャンセル料金の請求をしました。
すると驚いたことに、
「私は5回も遍路をしている人間だが、そのようなことは一度も言われたことがない、失礼だ」
とおっしゃるので、この人はたぶん自分が凄く立派だと勘違いしており、強圧的な口振りで話をし、四国中の宿に迷惑をかけてきたに違いない、と感じました。
そこで、
「それだけ歩き遍路をして、一体何を貴方は得たのですか、よく考えて下さい」
と説教してやりました。
今年はお遍路のブームなのですが、お遍路のことをよく理解していないこのような人が増えれば、四国の人が迷惑するだけです。
お遍路は、他人に迷惑をかけずに、いかに御大師様の教えに近付くことが出来るのか、という自分自身を試すことが出来る場でもあります。
決して歩き遍路が立派なわけではありませんし、数回遍路をした人の中に、わがままが強い人が多いように思われます。
お遍路をするのであれば、きちんと感謝の気持ちを持って相手に接し、また宿を予約したのなら責任を持って宿泊し、またキャンセルの場合はきちんとキャンセル料を払うのが人間としての常識です。
ちなみに道しるべでは原則としてキャンセル料金は頂戴しておりませんが、食事付きで繁忙期のこのような当日キャンセルの場合は、キャンセル料を頂戴することがありますので、ご注意下さい。