先週末からやっと東京で上映が始まった、映画「百年の時計」。
百周年を迎えた琴電をモチーフに沿線の人々や地域、それぞれの歴史を纏めてあり、登場人物が時代を超えて絡み合う不思議と偶然がおりなす物語でしょうか。
鉄分(笑)は思ったより薄目ですが、以前琴電に通ったことのある人が見れば、ロケ地はココだとすぐに思い出すはず。

都内ではテアトル新宿、単館上映とあってロビーにはマークなどの展示物もありました。
上映終了後、初日でもないのにプロデューサー?の挨拶がありました。
予算がなく東京での公開もそれで遅れたとか?確かに香川県内の企業などの寄付で創られた面もあって結構厳しいと。それでも香川県内の先行上映では一万人の動員があったそうです。ぜひ、口コミでこの映画を広めて欲しいと仰っていましたが、観客の殆どはシニア層。どれほど広まるか疑問ではありますが、先週の「ぴあ」集計によると満足度ランキング一位を獲得したようですので、気になった方はお早めにご覧ください(と、いうのも6/8以降は午前一回の上映になるようです。新宿の場合)。
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と、映画の宣伝だけで終わらせません(汗)
ここで2006年の琴電を少しだけ振り返ってみます。
旧型車が茶色のレトロカラー纏って数年(ただし、元・京急の30形だけはこれに習わず、ロゴマークまで付けて異彩を放っていました)。丁度、旧型車の定期運用がなくなる前で日中も定期運用に就いて旧型車を走らせるということで出かけてました。

朝ラッシュ時間。
玉藻城の脇を増結車300号を従えた長尾線と元・京急+京王コンビの琴平線列車の離合。
長尾線は大型車も入線可能になり増結運用もなくなって趣味的にはつまらなくなってしまいました。

映画でも度々、登場する白山(しらやま)バックに長尾線を快走する120号+760号。
120号は現在も定期的にイベント運転で活躍中。

325号+300号の3000形コンビ。

長尾線名物?石積みの橋脚の橋梁を渡る300号+325号。
300号は両端の戸袋窓を登場時の丸窓に復元し(ただし外観のみ)、現在は茶一色になりイベント用に活躍中。映画でもクライマックスシーンに出てきます。

地上駅時代の水田駅での交換風景。
左の760号は廃車後、海の向こう、岡山県玉野市へ里帰り保存されました。
ところ変わって、線路の繋がっていない志度線。

ラッシュ時の増結には20形が繋がれていました。
この23号もさよならマークが付けられ引退予定でしたが、スマートなノーリベットの外観とは裏腹に車内がニス塗りで窓上の彫刻が近鉄時代のまま残された唯一の車輌で、ファンの熱い要望により?現在もイベント運転に活躍中。そして映画の中でも車内が古めかしいとあってか車内のシーンに何度も登場しています。

最後は65号。
当時流行のバス窓が採用し自社工場で車体を新製し、木造車体からスマートな鋼製車体に載せ換えらました。晩年は志度線の増結用で長尾線から元・名古屋市交の増結車が転入してきてから、廃車になるかと思いきや長尾線に転属し、定期運用離脱後は他の動態保存車とともにイベント用に活躍していましたが2007年秋に廃車解体されてしまいました。