★ このところいろいろな事件が起きているが、個人的に一番身近で関心があるのは医療問題だ。
先日の搬送たらい回し事件で、亡くなった主婦の夫のコメントには本当に胸を打たれた。墨東病院側の現場の苦労をも慮った態度。ひたすら制度の改善を訴え続けた念。これで何かが変わらなければオカシイ。
しかしこの声が、上に届くかどうかは極めてアヤシイ。なにせ石原都知事は、年間60件以上は出ているこうしたたらい回しを「今回のケースはレアケース」などと言い切っているのだから。今の日本の不幸は、総理と都知事を苦労知らずのボンボンが務めていることに尽きる。
選挙や消費税アップの前に飴として撒く莫大な給付金を、救急医療システムの情報ベース作成や、医師養成のバックアップに向けた方がよほど有意義である。
★ 昨今の医師不足の遠因は、小泉時代に立案された、医療費抑制のための医師数削減策にある。改革の名のもとに、しっかりとした検証を為さずに断行した諸政策の歪みは、今になって多方面に表れてきているが、その最たるものだ。
医療に限らず、雇用システムや食料などをはじめ、米国の傀儡となって改革の美名のもと、日本をガタガタにした弊害は、向こう30年は付きまとうだろう。
★ 麻生といい兵庫県知事といい、トヨタの会長といい、元厚生大臣といい、失言のオンパレードであるが、これは今に始まったことではない。もともと他人の心を斟酌するような配慮のある人間はああいう立場に昇れないだろうし、またそうした傍若無人な人間が高齢になると、なおさら箍が緩んでくるのでハードルは下がってくるわけだ。
★ 不景気による法人税の大幅減収が莫大な額になるそうだ。消費税がどうこう騒ぐ前に、宗教法人に課税するべき。公明党から総スカンを喰うし、また信者からの票を失うのが怖くて誰も言い出せないが、これを行えば宗教関係者以上の支持は得られるはずだ。

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