レオの冠号でおなじみのオーナー・田中竜雨氏、そして昭和の大騎手にして名伯楽だった保田隆芳氏が逝去された。この時期、とかく訃報が多い。特に今年は天候不順が極まっており、高齢の方には厳しい梅雨となっている。
保田氏は3年前だったか、東京競馬場のイベントでお見かけした。騎手として遺した多大な功績は文字面で知ってはいても、さすがに現役騎手時代は見ていない。私にはやはりトウショウボーイの調教師として、いまだに最高のサラブレッドと信じて疑わない馬を送り出してくれた方として、特別の敬意を抱いているホースマンだ。ちなみに武邦彦氏もトウショウボーイが最高の馬と答えており、また武豊騎手は、一番乗ってみたかった馬としてトウショウボーイの名を挙げている。
お2方のご冥福をお祈りする。
さて今週末の競馬が来る前に、先週のことは片づけておきたい。6月27日、土曜。東京も暑かったようだが、福島も先週とはうってかわって猛暑に見舞われた。これでこそ夏の福島競馬だ。好天に加え、給料日直後とあって人出も前週とは比べ物にならない。
先週は内馬場で横手やきそばの幟が立っていたので、次回はこれを食べようと楽しみにしていたのだが、この日足を運んでみると売っておらず。先週は横手特別が組まれていたから屋台が出ていた模様。いささか気落ちしたが、充実の軽食コーナーで今年最初の冷やし中華を食す。
芝には先週にはなかった緑の砂が大量に撒かれていた。やはり先週日曜の雨中の競馬で、かなり馬場が掘れてしまった模様。またダートは砂質が細かいようで、蹴りあげた砂が煙幕のようになってなかなか降りてこない。これだと後方の馬はまともに砂を吸い込んだり、目に入ったりするだろう。風向きで外ラチの方に砂煙が流れてきた時も、顔をそむけたくなるほどだった。
こうなると後ろから行く馬は苦しいし、また大外へ出してマクッてくるしかなくなる。
この日も新馬戦でPOG指名馬がデビュー。ダート5F戦のタカラハーバー。先週のことがあるだけに、無事にゴールまで走ればいいという思い。4角の手応えからは勝ち負けになりそうだったが、直線で急激に失速。ゴールはしたもののまた嫌な予感がしたが・・・どうやら何事もなかったようで何より。次走に期待。
ラジオ日本解説のために12時半に6階のブースへ。以前お世話になった某氏が、わざわざ挨拶に足を運んで下さった。思いもよらぬ場所での再会に恐縮至極。顧みれば自分は他の方々に礼節を尽くしているかと、自問自答してしまった。
野ざらしのブースに置いてある温度計は34度を示している。日差しも強く、放送席から見えるのは完全に夏景色。
この放送席から見渡した風景が、一番美しいのも(といっても東京、中山、新潟、札幌しか知らないが)福島だ。山々に囲まれた中に設えられた箱庭のように見えるし、山並みの中に競馬場が象嵌されたかのようにも見える風景は実に長閑である。個人的には夏は新潟1開催、福島2開催だと嬉しいのだが(笑)。
長くなったので以降は次回に。

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