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2006/6/24

エジプトに移住したヤコブ一家  旧約聖書
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■エジプトでのヨセフ (Joseph in Egypt)  1515-1518年
Oil on wood, 96 x 109 cm
National Gallery, London
PONTORMO, Jacopo 作


旧約聖書(創世記第47章1節−30節)

ヨセフはファラオのところへ行き、「わたしの父と兄弟たちが、羊や牛をはじめ、すべての財産を携えて、カナン地方からやって来て、今、ゴシェンの地におります」と報告した。 そのときヨセフは、兄弟の中から五人を選んで、ファラオの前に連れて行った。

ファラオはヨセフの兄弟たちに言った。 「お前たちの仕事は何か。」

兄弟たちが、「あなたの僕であるわたしどもは、先祖代々、羊飼いでございます」と答え、更に続けてファラオに言った。

「わたしどもはこの国に寄留させていただきたいと思って、参りました。 カナン地方は飢饉がひどく、僕たちの羊を飼うための牧草がありません。 僕たちをゴシェンの地に住まわせてください。」 

ファラオはヨセフに向かって言った。

「父上と兄弟たちが、お前のところにやって来たのだ。  エジプトの国のことはお前に任せてあるのだから、最も良い土地に父上と兄弟たちを住まわせるがよい。 ゴシェンの地に住まわせるのもよかろう。 もし、一族の中に有能な者がいるなら、わたしの家畜の監督をさせるがよい。」

それから、ヨセフは父ヤコブを連れて来て、ファラオの前に立たせた。  ヤコブはファラオに祝福の言葉を述べた。

ファラオが、「あなたは何歳におなりですか」とヤコブに語りかけると、ヤコブはファラオに答えた。 「わたしの旅路の年月は百三十年です。 わたしの生涯の年月は短く、苦しみ多く、わたしの先祖たちの生涯や旅路の年月には及びません。」

ヤコブは、別れの挨拶をして、ファラオの前から退出した。  ヨセフはファラオが命じたように、父と兄弟たちの住まいを定め、エジプトの国に所有地を与えた。 そこは、ラメセス地方の最も良い土地であった。  ヨセフはまた、父と兄弟たちと父の家族の者すべてを養い、扶養すべき者の数に従って食糧を与えた。

飢饉が極めて激しく、世界中に食糧がなくなった。 エジプトの国でも、カナン地方でも、人々は飢饉のために苦しみあえいだ。

ヨセフは、エジプトの国とカナン地方の人々が穀物の代金として支払った銀をすべて集め、それをファラオの宮廷に納めた。  

エジプトの国にもカナン地方にも、銀が尽き果てると、エジプト人は皆、ヨセフのところにやって来て、「食べる物をください。あなたさまは、わたしどもを見殺しになさるおつもりですか。銀はなくなってしまいました」と言った。    

ヨセフは答えた。

「家畜を連れて来なさい。 もし銀がなくなったのなら、家畜と引き換えに与えよう。」

人々が家畜をヨセフのところに連れて来ると、ヨセフは、馬や、羊や牛の群れや、ろばと引き換えに食糧を与えた。 ヨセフはこうして、その年、すべての家畜と引き換えに人々に食糧を分け与えた。

その年も終わり、次の年になると、人々はまたヨセフのところに来て、言った。 

「御主君には、何もかも隠さずに申し上げます。 銀はすっかりなくなり、家畜の群れも御主君のものとなって、御覧のように残っているのは、わたしどもの体と農地だけです。 どうしてあなたさまの前で、わたしどもと農地が滅んでしまってよいでしょうか。 食糧と引き換えに、わたしどもと土地を買い上げてください。 わたしどもは農地とともに、ファラオの奴隷になります。種をお与えください。 そうすれば、わたしどもは死なずに生きることができ、農地も荒れ果てないでしょう。」

ヨセフは、エジプト中のすべての農地をファラオのために買い上げた。 飢饉が激しくなったので、エジプト人は皆自分の畑を売ったからである。 土地はこうして、ファラオのものとなった。 また民については、エジプト領の端から端まで、ヨセフが彼らを奴隷にした。

ただし、祭司の農地だけは買い上げなかった。 祭司にはファラオからの給与があって、ファラオが与える給与で生活していたので、農地を売らなかったからである。  ヨセフは民に言った。

「よいか、お前たちは今日、農地とともにファラオに買い取られたのだ。さあ、ここに種があるから、畑に蒔きなさい。 収穫の時には、五分の一をファラオに納め、五分の四はお前たちのものとするがよい。 それを畑に蒔く種にしたり、お前たちや家族の者の食糧とし、子供たちの食糧としなさい。」

彼らは言った。 

「あなたさまはわたしどもの命の恩人です。 御主君の御好意によって、わたしどもはファラオの奴隷にさせていただきます。」

ヨセフはこのように、収穫の五分の一をファラオに納めることを、エジプトの農業の定めとした。 それは今日まで続いている。 ただし、祭司の農地だけはファラオのものにならなかった。 イスラエルは、エジプトの国、ゴシェンの地域に住み、そこに土地を得て、子を産み、大いに数を増した。  ヤコブは、エジプトの国で十七年生きた。 ヤコブの生涯は百四十七年であった。  

イスラエルは死ぬ日が近づいたとき、息子ヨセフを呼び寄せて言った。 

「もし、お前がわたしの願いを聞いてくれるなら、お前の手をわたしの腿の間に入れ、わたしのために慈しみとまことをもって実行すると、誓ってほしい。 どうか、わたしをこのエジプトには葬らないでくれ。 わたしが先祖たちと共に眠りについたなら、わたしをエジプトから運び出して、先祖たちの墓に葬ってほしい。」 

ヨセフが、「必ず、おっしゃるとおりにいたします」と答えると、「では、誓ってくれ」と言ったので、ヨセフは誓った。 イスラエルは、寝台の枕もとで感謝を表した。


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