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2005/6/13

AGFA(アグファ)  国際政治・金融・企業
世界で最初に写真用のカラーフィルムを開発したドイツの名門フィルムメーカーのAGFAは、2004年11月に親会社AGFA-Gevaert(アグファ・ゲバルト)から、AGFA Photo(アグファ・フォト)社を独立させる形で分離しましたが、アグファ・フォト社は2005年5月27日に独ケルンの裁判所に破産手続きを申請、企業再建の道を探る事になりました。


写真ファイルムと言えば、日本では富士写真フィルム社やコダック社のカラーフィルムを
お店で多く見かけますが、ヨーロッパではAGFA社のフィルムを多く見かけます。

AGFA(Aktien Gesellschaft fur Anilin Fabrikation)は「アニリン染料製造会社」の意味で、1867年ベルリンに染料製造会社として創業しました。 化学薬品製造、現像薬品製造、フィルム製造など業務を拡大し、普及クラスのカメラ製造も手掛けていましたが、1964年ベルギ−の印画紙メーカーのゲバルト写真製造社と合併しアグフア・ゲバルト社になり、現在はドイツの総合化学薬品メーカーバイエル社の子会社となっている歴史に残る名門企業です。

このAGFA社を設立したのは、結婚行進曲でおなじみのユダヤ人の天才作曲家フェリックス・メンデルスゾーンの次男パウル・メンデルスゾーンです。 結婚行進曲は、シェクスピア原作、メンデルスゾーン作曲のオペラ「真夏の夜の夢」の結婚式の場面で演奏される曲です。

今でこそ、衣類の染色は当たり前ですが、当時はまだカドミニウム、亜鉛、コバルト等の
鉱物の顔料に頼っており、かなり狭い用途に限られていましたが、石油からできる有機物のアニリンにより、無数の染料が自在に作り出せるようになり、今日のファッション業界をつくる基礎ともなりました。

また、写真用カラーフィルムは映画を作り出し、ジャ−ナリズムにも大きな影響を与えた画期的な発明でした。

その名門企業も、日本のデジタルカメラによる大打撃を受け、時代の波に乗り切れず、今回の破産劇となってしまいました。 今でもヨーロッパはもちろん、世界の写真愛好家に愛されるAGFAのフィルムですが、今回の親会社AGFAの赤字事業に対するトカゲのシッポ切りのようなドライな扱いで、100年を越える歴史ある写真関連事業の幕引きには、後味の悪い物が残ります。




2005年5月27日
アグフア・ゲバルトがアグフアフォトGmbHの債務超過に関する報告を受けたことに関するプレスリリース。 ベルギー国モーツェル本社-2005年5月27日発表
【英文プレスリリース和訳版】
http://www.agfa.co.jp/corporate/0527_2005.html
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