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2005/6/25

映画産業-3 ハリウッドとナチス-1  映画・音楽・アニメ

アメリカで、ユダヤ人を中心に、華ひらいたハリウッド映画は、大衆と呼ばれる大きな集団を、あっという間に味方につけ、彼らの製作する映画は政治的にも大きな影響を与える物になっていました。 

反ユダヤの、ナチスドイツでは、ユダヤ人を中心とし、急速に成長していくアメリカ映画界に敵意を持ち、1923年にヒトラーがナチ党による政権獲得を目指したクーデター、ミュンヘン一揆で行動を共にした、ルーデンドルフ将軍が映画会社を設立する事になります。


カラーフィルムを世界で最初に開発した、ドイツの「AGFA(アグファ)社」、既に火薬原料の新しい製造法を開発し、それによってドイツが第1次世界大戦に踏み切る決断をしたとも言われる「BASF社」、19世紀に木綿を青く染める染料の開発をした化学者デュースベルグによって育てられた「バイエル社」、医薬品会社である「ヘキスト社」と共に、合併して出来た世界最大の化学会社「IGファルベン(Interessengemeischaft Farben)社」に組み入れられており、ナチスのつくる映画やジャーナリズムのプロパガンダに、世紀の発明であるカラーフィルムは利用されていく事になりました。

少し、映画から話はそれますが、1925年に設立されたドイツのIGファルベンに対抗すべく、イギリスでは翌年の1926年に、「ノーベル産業」と「モンド社」を中心に4つの化学会社が合併し、「ICI社」が誕生します。 
ICI(Imperial Chemical Industries : 大英帝国化学工業)
モンド社は、ドイツ生まれでイギリスに渡ったルイードヴィッヒ・モンドが設立した会社で、モンドは言うまでもなく酢酸・アンモニア・硫黄を製造する技術を開発し、ソルヴェイ法を確立した化学者です。 モンド家2代目のアルフレッドは、無煙炭の利権を買占め
、鉄鋼産業の溶鉱炉も支配するようになっており、火薬をつくるのに必要な化学品や、鉄、石炭によるエネルギーをも支配していた事からも、軍事的に重要な地位を占める企業でありました。 ノーベルの火薬も、軍事的に重要で会った事は言うまでもありません。

かくして、当時のヨーロッパを2分する「IGファルベン」と「ICI」のマンモス企業の対立、反ユダヤのキリスト教勢力、ドイツ民族主義の「IGファルベン」とユダヤ資本ロスチャイルド勢力「ICI」、ここに芽生えた敵意が第2次世界大戦の大きな誘因のひとつにもなっています。

こうして、IGファルベンが設立された1925年には、第1次世界大戦での総司令官であるヒンデンブルグが大統領選挙に当選し、その右腕のルーデンドルフ将軍が映画を支配するようになりました。


「IGファルベン」が設立した1925年は、ドイツの映画界には大きな出来事がありました。 それは、ドイツ国内でハリウッド映画を上映し、その見返りにドイツ映画人をハリウッドで売り出し、1700万ドルをドイツに支払うという交換協定で、事実上ドイツ国内の映画館がハリウッドに乗っ取られ、ドイツの才能ある俳優や女優達がハリウッドに引き抜かれてしまい、ドイツ映画産業を崩壊させるに等しい物でした。

この協定を「パルファメト協定」と呼びますが、この名前は、ハリウッド側は、パラマウント社のParと、MGM社のMetの間に、ドイツの映画会社UFA(Universal Film
Aktiengesellshaft)を挟んで名づけられたものです。 Par−UFA−Met

このUFA(ウーファ)と呼ばれるドイツの映画会社は、前述のヒトラーとミュンヘン一揆を起こしたルーデンドルフ将軍が、ドイツ銀行の頭取シュタウスに映画会社の設立を呼びかけられ、資本金3000万マルクのうち、25%を超える800万マルクをドイツ帝国が負担し、設立されたものです。

                                        続く
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