2007/5/22
ブラックホール 科学技術
ブラックホールの周囲には、非常に強い重力場が作られるため、ある半径より内側では光をもってしても、外に出てくることが出来ません。
この半径は、シュヴァルツシルト半径と呼ばれますが、簡単な計算で、この半径を計算してみましょう。
ここに、質量Mの物体と、質量mの2つの物体があり、その距離はRであると仮定します。
ブラックホールとは、光をもってしても脱出できないのですから、質量mの物質が光速で質量Mの物質から遠ざかろうとしても、その運動エネルギーが、質量M,mの物質に働く
位置エネルギーよりも小さいと、光をもってしても、脱出できない事になります。
すなわち、 2つの物質間の位置エネルギー > 光速の質量mの運動エネルギー という式をつくり、半径Rを求めれば、ブラックホールとなる半径であることになります。
2つの物質の質量をM,m
2つの物質の距離をR
光速をC
重力定数をG
とすると、下の図にあるように、 位置エネルギー > 運動エネルギー の式をつくり、質量体Mのブラックホールの半径Rが求まります。

質量あるものは、全てブラックホールになる半径を持ちますが、それでは何故に、地球はブラックホールになっていないのかというと、地球はスカスカで、シュバルツシルト半径Rより、地球の半径の方が大きいからなのです。
