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2007/7/7


天の川をはさみ、 「琴座のベガ」 と 「わし座のアルタイル」 を若い男女に見立てて、一年に一回会えるというロマンティックな男女の恋愛物語、すなわち日本で言う七夕伝説は世界中にあります。

七夕伝説は中国がオリジナルと思っている人が多いですが、その原型は人類最古の文明であるシュメールの神話にあり、、ギリシアをはじめ北欧までのヨーロッパ各地、中近東から中国までアジア各地に広まったものです。

今日、我々が使う七曜(月、火、水、木、金、土、日)はメソポタミア地方に起こったシュメール文明で発明されたもので、中近東や西洋社会では昔から、7はラッキーナンバーとされました。

シュメール文明でのギルガメッシュ叙事詩には、 

「 ユーフラテス河の左右に分かれ敵同士だったウルク城の姫がラガッシュ城の王子と年1回だけの逢う瀬を、密かに7を重ねた奇跡の日だけに長く延びる青竹につかまって、双方より渡り、川の中州で逢って寄り添った。 」

とあり、これがギリシア神話のオルフェウス(琴の名人)の男女の恋愛の話となり、中国に伝わり牽牛・織姫の恋愛話となり、それが日本に伝わり七夕の話になったものとされています。

このギリシア神話のオルフェウスの話は、七夕の話に変化したものだけでなく、直接的にも日本に伝わり、日本神話のイザナミとイザナギの話になっています。

ギリシア神話のオルフェウスの話とは、次のようなものです。

 「 人間最初の詩人であり音楽の天才でもあったオルフェウスは、エウリュディケという美しい女性と結婚しました。  が、幸せな日々を過ごしているうちに、美しい妻が野原で毒蛇に咬まれて死んでしまいました。  オルフェウスが冥界の入り口をみつけ妻を取り戻しにいき、冥界の川を渡り、冥界の王ハデスも連れ帰ることを許しますが、地上に着くまでは後を振り向いてはならないという条件をつけます。 しかし後一歩というところで、オルフェウスは振り返ってしまい、妻を再び失ってしまい、悲しみのあまり自分も死んでしまいます。  オルフェスは竪琴の名手で、その琴も一緒に葬られたので、悲しい歌と琴の音が聞こえ続けました。 それを聞き哀れに思ったへラの計らいで、オルフェウスとエウリュディケの魂は再会することができ、オルフェウスの琴は天に昇り、琴座となりました。 」 

このギリシア神話が、アレキサンダー大王の大遠征による東西融合のヘレニズムで世界各地に伝わっていった事は有名でありますが、

フィンランドにも、 
「 愛し合った夫婦ズラミスとサラミが死後に、天の川を渡って再会する。 」
という七夕とよく似た話があります。

それぞれの神話の時代は、シュメールのギリガメッシュ叙事詩がBC2000年頃、ギリシア神話がBC800年頃、北欧神話がBC1000年頃〜BC100年頃、中国で七夕伝説の原型ができたのがBC100年頃の漢の時代の「古詩十九編」、牽牛・織姫が天の川を渡って年一回会うという話ができたのがAD3世紀の「曹植九詠注」、今日伝えられている七夕伝説としてまとまったのが6世紀の南北朝の時代の「荊楚歳時記」からです。

この時代検証からも、シュメール文明の七夕神話が、ギリシア神話のオルフェウスの話となり、これがヨーロッパ各地、そして中国や日本に伝わってきた事が分かります。

実際、中国や日本でも、天の川をはさんだ 「琴座のベガ」 と 「わし座のアルタイル」 が年一回出会う男女の恋愛物語ですが、牽牛・織姫の話には何故 「琴」 なのかは記されておらず、説明できません。  にも関わらず、現在の中国でも七夕は琴座にまつわる男女の恋愛物語とされています。

この 「琴」 は、まさしくギリシア神話でオルフェウスの琴が天に昇ったとこから来ているのです。

星座とか星占いは、ギリシアが発祥のように思われていますが、今日我々が知っている夜空の88の星座のもとをつくったのは、今から6000年前のメソポタミアの遊牧民であったことが知られており、星座をつかって占う西洋占星術は、古代バビロニアの占星術が、ヘレニズム時代にギリシャに伝えられたものなのです。

そして、七夕伝説もその原型はシュメール文明のギルガメッシュ叙事詩に見ることができます。



七夕
http://diary.jp.aol.com/renaissancejapan/281.html#readmore

天皇と記紀神話 (日本神話とギリシア神話の共通点を述べている)
http://diary.jp.aol.com/renaissancejapan/115.html#readmore

シュメール文明 天文学と数学 (12進法、24進法、60進法、360進法の秘密)
http://diary.jp.aol.com/renaissancejapan/240.html#readmore

もののけ姫 
(もののけ姫の物語も今から5000年前シュメール文明に於いて環境破壊を警告したもの)
http://diary.jp.aol.com/renaissancejapan/234.html#readmore

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