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2008/7/24

フリーメーソン-136  フリーメーソンとは何か-11  ヒラム伝説  フリーメーソン

近代フリーメーソンの初期の頃の入会儀式は簡単なものでしたが、それが次第に本格的な参入儀礼を備えたものとなりました。  

未だフリーメーソンに入会していない者は、入念につくられ、複雑な意味を持つ儀式によって、新しい人間に生まれ変わる事を目的とするようになり、その鍵となったのが、1730年以降フリーメーソンに現れたヒラム伝説であります。


新しく出来た 「親方」 位階の参入儀礼の中心は、ヒラム神話そのもので、ツロのヒラムは、旧約聖書の列王記・歴代誌では、ソロモン王から神殿建設に雇われた銅細工師でありますが、フリーメーソンでは、ヒラムは単なる腕利きの鋳造師ではなく、エルサレム神殿建設を指揮した建築師として扱われています。


親方の参入儀礼は徒弟・職人位階のそれとは大きく異なるきわめて異質なもので、それはっ「ヒラム伝説」 に基づいて行なわれます。  ヒラム伝説によれば、ある日、三人の悪の職人が親方の秘密の合言葉を知ろうと、ヒラムに詰め寄りますが、ヒラムは彼らの要求を拒絶したため、命を狙われることになります。  

その日の真昼、神殿の東門にいた一人目の職人は罫引きを武器にヒラムに切りかかり、ヒラムはあやうく南門に逃げたがそこで二人目の職人に襲われます。  そこで彼は西門に逃げますが、槌を持った三人目の職人に襲われて絶命。  三人の職人はヒラムの遺体を南門からとある山腹に埋め、そこにアカシアの小枝をさしておきました。

親方の行方不明を知ったソロモン王が、12の職人を派遣し、そのうちの一人がアカシアの小枝に手をかけると簡単に抜けてしまったため、掘り起こしてみるとヒラムの遺体が発見されました。

ヒラムの遺体は死後すでに14日を経過していたにも関わらず、まったく腐敗がなく、「ライオンの握手法」 によって蘇生したといわれています。


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ライオンの握手法


秘密の握手法はメイソンの三つの位階に一つずつ存在し、徒弟の握手法は 「ボアズ」 、職人の握手法は 「ヤキン」 、そして親方の握手法は 「ライオンの握手法」 と名付けられています。

中でも 「ライオンの握手法」 は、相手の親指と人差し指の間に自分の親指を交差し、さらに中指と薬指の間をハサミのように大きく開くという奇妙なもので、実はこの手の形とまったく同じものが古くから 「 祝福 」 を表現するものとして用いられており、ユダヤ教神秘主義カバラの図像の中においてもしばしば登場しており、 「ライオンの握手法」 がカバラの影響を受けたことは否定できません。

ハサミのように開かれた指が意味するものは、フリーメイソンの重要な象徴である直角定規もしくは開かれたコンパスであり、その手の型で握手をすることは、直角定規とコンパスを交差させることを意味し、メイソンが信条とする 「道徳」 と 「真理」 の調和を表現しています。

現在、世界中のロッジで、第3段階の親方の参入儀礼では、ヒラム殺害を象徴的に追体験するようにプログラムされています。

親方位階の参入儀礼は徒弟・職人位階のボードとは異なるものを用いて、ボードの中央に位置するのは志願者が横たわる 「棺」 であり、その上には復活と再生の象徴である 「アカシアの小枝」 が置かれます。  

志願者は両胸と両膝を出し、両踵を潰して儀礼に望みますが、これはすでに彼が徒弟と職人の試練を経験したことで心身の浄化が達成されていることを意味しており、志願者はヒラムの役を演じるために棺に入るよう指示されます。

そして、「ヒラム伝説」 が朗読され、ヒラムが殺害され、ある丘に埋められる下りで、志願者は足をコンパスの方(上方)に、頭を直角定規の方(下方)に向けて棺に入れられますが、実際には儀礼用トレーシング・ボードの上に寝かされます。

その後、ヒラムを蘇らせたのと同じ握手法で、志願者は棺から起こされ、志願者は秘密厳守の誓いを述べ、合言葉が伝えられて儀式が終了。

親方位階の参入儀礼の中心をなすのは、死と再生の儀式であり、志願者の霊的な復活であり、志願者はヒラムの聖劇を演じることで彼と同一化します。  そして、その殺害と復活を象徴的に追体験することにより、従来の自己を一度殺し、自らの心にヒラムの霊を蘇らせることで自己変容を遂げます。


フリーメーソンは 「未亡人の子」 とも呼ばれますが、これは聖書において、ヒラムは未亡人の子であることに由来します。


神秘思想体系あるいは古代密儀宗教において、人間の精神的・霊的な進化の過程は三つの階梯により表現されています。

ユダヤ教神秘主義カバラでは、「志高世界(神的世界)」 「中高世界(霊的世界)」 「下層世界(物的世界)」 の3つの世界を想定し、

グノーシス派の教義では、人間には 「霊的世界」 「心魂的世界」 「肉的世界」 の3つの世界が用意されているとし、

同様に、新約聖書の多くの書簡を書いた伝道者パウロは、神から与えられる栄光には、「太陽の栄光」 「月の栄光」 「星の栄光」 の3つが存在するとし、 人は栄光から栄光へと神と同じ姿に作り変えられていくと説いています。

フリーメイソンにおける、 「徒弟」 「職人」 「親方」 の位階制度も、象徴的な階位として人間の霊的進化の過程を表し、徐々に彼らの志向する 「完全なる人間」 へと近づくことを示しています。



フリーメーソンとは何か  まとめ  
http://wave.ap.teacup.com/renaissancejapan/770.html







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