2009/7/25
ローマ帝国の物語-68 Quo Vadis (主よいずこへ) ローマ帝国の物語

Domine quo vadis? │CARRACCI, Annibale1 601-02│
Oil on panel │ 77,4 x 56,3 cm │ National Gallery, London │
紀元64年に、ローマで大火が起こり、全市の70%が焼けてしまう惨事がありましたが、人々の間では 「 ネロガ放火させた 」 という噂がたったので、この風評をもみ消そうとして、ネロはキリスト教徒にその罪をなすりつけようとして迫害し、
おびただしい数のキリスト教徒たちは、なぶりものとされ、野獣の皮をかぶされ犬に噛みさかれたり、燃えやすいように仕組まれた十字架にかけられて、夜の灯火代わりに燃やされました。
ペトロは迫害の激化したローマから逃れようとアッピア街道を急いでいると、人っ子ひとりいない街道のかなたから、光のようなものが音もなく近づいてくるのが見えましたが、それは、イエスでありました。 ペトロが、 「主よ、どこに行かれるのですか?」 (Domine, quo vadis?) と問うと、イエスは、 「お前がわたしの民を捨てるなら、私はローマに行ってもう一度十字架にかかろう。」 と答えられました。
彼はそれを聞いて悟り、殉教を覚悟してローマへ戻り、ローマに戻ったペトロは、迫害におののく信者たちを慰め励ますことに、全力を尽くした後、自分も捕らえられて殉教しました。
その時、主イエスと同じ姿では、恐れ多いからと自ら希望して、逆さはりつけにされたと伝えられています。 ペトロが処刑された場所に、バチカンのサンピエトロ寺院が建てられました。
ペトロの殉教
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