「2018年藁をも掴む2 寺内 崇幸(巨人)内野手」
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寺内 崇幸(35歳・07年巨人6位)内野 (栃木工-JR東日本)
内野なら何処でも守れるユーティリティープレーヤーで、特にショートを守って 坂本勇人 の負担を軽減したり、他の選手が欠けているときの代役をこなすなど貴重なスーパーサブとして活躍。しかし同型の 山本 泰寛 の台頭で、出番を失う形となった。
ちなみに今シーズンは、一軍出場はなし。しかし二軍では、
31試合(71打席)ながら 1本 7打点 2盗塁(1失敗) .349厘 をマーク。3軍でも出場数こそ少ないが、4割以上を記録している。それでは自慢の守備力が衰えたのかというと、
二塁(10試合)・三塁(16試合)・遊撃(2試合) と無失策。そりゃ35歳にもなれば、以前に比べれば守備範囲や肩の衰えはあるかもしれないが、堅実性は損なわれていないことに驚かされる。こうやってみてみると、年齢ということ以外に使われなかった理由はないように思われる。
もう少し数字を詳しくみてみると、63打数で三振は9個であり、三振比率は14.2%と悪くない。20%以下が一つの目安だが、15%以下というのはかなり当てる能力が高いことを示す。その一方で四死球はわずか2個であり、四死球率は3.2%と極めて少ない。そのため打率は.349厘なのに出塁率は.369厘とあまり変わらない。これはボールを見極める眼が悪いというよりは、打ててしまうので四球で出塁せずに、打つことを極力意識したということではないのだろうか。けして、ボールを見極める眼がないわけではないことは、コンタクト能力からも伺い知ることができている。それゆえに、二軍とはいえ.349厘というハイアベレージを残せたのだろう。
まだまだ、
右打ちの守れる控えが欲しい球団には需要があっても不思議ではないということ。どうしても一軍だと2割5分以上が望めない実績ではあるが、試合後半の守備固めなどでは力は発揮できるのではないかと。巨人時代の役割を期待するぶんには、まだその力は残っているとみて良いのではないかと思う。あとは、そういった需要があるかではないのだろうか。

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