「2018年藁をも掴む6 中井 大介(29歳・巨人)内野手」
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中井 大介(29歳・08年巨人3位)内野 (宇治山田商出身)
大田泰示(日ハム)とともに、巨人の若手有望株として期待されてきた選手です。決め手に欠けるところがあり、ポジションが定まらない選手との印象が強かったです。13年度には、48試合ながら、4本塁打・打率.324厘と存在感を示します。17年度には一軍で90試合に出場し、5本・打率.249厘 といったところが目立った実績です。
今シーズンも、70試合ほど出場し、打率.186厘にとどまります。期待されましたが、底が見えたという判断だったのかもしれません。 二軍では20試合(62打数)4本 打率.226厘 と、ファームでもモノの違いを魅せることはありませんでした。確かに11年目でこういった状況だと、解雇されても致し方なかったのかなという気がします。
もう少し一軍での成績を細かくみてみると、86打数で三振は25個。三振比率は、29.1%と極めてコンタクト能力が低かったことがわかります。ちなみに前年は、294打数で44三振であり19.2%と許容範囲(20%以下)であったことがわかります。
四死球は、86打数で8個であり、四死球率は9.3%(基準は10%以上だと優れている)と標準的。昨年は8.7%だったことを考えると、むしろボールを見極める「眼」は衰えていないどころか向上しています。恐らくこの数字の違いは、今年は調子が悪く消極的になっており、結果として四死球が多めになったのではないかと思います。いずれにしても、「眼」が衰えたとは考え難い。
ここから伺い知ることは、肉体的な衰えではなく、技術的に調子を崩していた可能性が高いこと。そして調整次第では、少なくても元のレベルにまでは戻せる可能性はあるのではないかということです。やはり心配なのは、今年数字を落とした原因が何なのか見極められるかではないのでしょうか。
今シーズンも内外野守れるユーティリティプレーぶりは発揮できていたのですが、一番優れているのはセカンドではないかと思われます。昨年は54試合に出場し守備率.982厘。二塁手の場合、守備率が.980厘以上が一つ目安になります。そういった意味では、右の二塁手を補強したい球団などには、まだまだ面白い存在かもしれません。
そう多くは望めないかもしれませんが、チーム事情によっては獲得を検討する球団はあるのではないかと思われます。もうひと華、ぜひ咲かせて欲しい1人です。

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