紅白戦から始まり、ここまですべてのDeNAの試合を見てきました。総じて今年は、主力選手の仕上がりが好いということ。その一方で若手が実戦でアピールできず、主力選手が試合から外れると得点できないという試合が続いてきました。そんななか今日は、9回にルーキー
知野直人の実戦初ヒットから始まり、楠本タイムリー・神里2ランで得点できたのは非常に意義のある内容となりました。
(投手陣)
42 E.バリオス (31歳) ◯
保険外人から、今年は先発定着が期待される立場に昇格。持ち味の動かす球で引っ掛けさせて内野ゴロを打たせるというピッチングができており、今日は持ち味を存分に発揮できたのではないのでしょうか。この調子で、開幕までゆきたいところでしょう。
62 E.エスコバー(27歳) △
コントロールが荒れ荒れで、カウントを整えるのにも苦労していました。幸いオープン戦ということもあり、相手打者が積極的に打ちに来てくれたことで救われた形。シーズンでこの内容だと、ボールを見られて四球。大量失点に繋がっても不思議ではありませんでした。ボールの走り自体はらしさがあったので、実戦2戦目以降の制球改善に期待。
53 S.パットン(31歳) △
こちらも今年実戦では初登板でしたが、制球などは悪くありませんでした。しかしシーズンに比べると、ボールの走りはイマイチ。これから少しずつ、調子を上げていってくれると信じたいところ。逆に今年の状態がこのぐらいだとすると、セットアッパーを任せるのは厳しいでしょう。
35 三上 朋也(30歳)✕
前回投げたときは、ボールの走りなども良かったので今日はリズムに乗れなかった感はあります。武器であるスライダーが早く曲がり過ぎて決まらず、ストレート頼みになったところを狙い打たれた形です。ストレートで押し切るほどの勢いがなかったので、グダグダな内容になってしまいました。実績のある選手ですし前回は良かったので、それほどは心配はしておりません。
30 飯塚 悟史(23歳) △
昨秋から大幅に球威・球速を増してきた若手成長株。ここまで順調でしたが、今日は変化球が甘くなったところを打たれたり、ここまでは内角を厳しく攻められていたのが攻めきれなかったりとツメの甘さを感じました。何より苦しい場面になると、変化球でかわしにかかる昨年までの悪い癖が出ていたのは気がかりなところ。そこは捕手が、もう少し強気に行っても今の飯塚の球威ならば良かったのではないのでしょうか。
65 国吉 佑樹(28歳) ?
最後の打者一人に出てきて、ピッチャーゴロに抑えました。先日は素晴らしい内容でしたが、今日も無事抑えたので良かったのではないのでしょうか。昨年もこの時期は良かったので、調子が落ちてきたときに修正できるのかがポイント。スペックの高さは、誰もが認めるところではあるので。
<投手陣に関して>
先発のバリオス・最後の国吉を除けば、今シーズンで一番良くなかった投手陣。初登板のエスコバー・パットンは、これからの調整に期待。今日悪かった三上や飯塚は、ここまでの内容は良かったので、今後の反省に活かして欲しいところではあります。
(打撃陣)
主力は実戦に入って2打席ぐらいでは交代しているのですが、それぞれが結果を残しており非常に好い調整ができていると言えます。唯一心配なのが、
桑原将志(25歳)。しかしボール球を我慢できるようになってきていますし、スイングは鋭い。あとは、早いカウントから積極的に打ちにゆく姿勢を取り戻せれば、近いうちに結果が出るところまで来ているのではないのでしょうか。
結果は出ませんでしたが、一軍に上がってきた
佐野恵太(25歳)は全メンバーで一番バットを強く振ることができています。ルーキーの
伊藤裕季也(23歳)もフルスイングを心がけ貫けた点は評価しても好いのでは?
ここまで実戦で結果が出ていなかった同じくルーキーの
知野直人(20歳)は、右方向に上手くライト前に打ち実戦初安打。積極的に盗塁を試みて成功するなど、イケイケでプレーするのが元来の持ち味。結果が伴ってくると、今後徐々に自分の色を出せて行けるのではないのでしょうか。
ここまでの練習試合では結果が出ていなかった若手選手達にも、オープン戦初戦でこのように結果が出始めたことは今後に向けて楽しみではあります。少ないチャンスをいかにモノにして行けるのか、今後も期待したいところです。
<ネガティブポイント>
ショートゴロの際に、知野 が、握り直したことで遅れさらに悪送球。ここまでは致し方なかったとして、その後もセカンドベースに誰も入っていなかったために、走者を二塁に進塁させてしまいました。こういったミスは防げるプレーなわけで、これは反省して欲しいところです。
(勢いに陰りが・・・)
ここまでの対外試合では、ヤクルト戦・巨人戦・ロッテ戦と、ほぼ完璧な内容が続いてきました。しかし前回のヤクルト戦で 3−3 の引き分けに。今日も結果的には 8−4 で勝てたものの、最初の3試合に比べると反省点が増え勢いに陰りが見えてきています。これから他球団もどんどん調整を進めて来るだけに、なかなかワンサイドの内容は厳しくなって来るでしょう。しかしここまで見られなかったつまらないミスや、かなりグダグダな投手なんかも出てきているので、もう一度気を引き締めて今後の試合に挑んで欲しいところです。

15