「2019年藁をも掴む1 西巻 賢ニ(楽天)内野手」
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西巻 賢ニ(20歳・18年楽天6位)内野手 (仙台育英出身)
昨年は高卒ルーキーながら一軍で25試合に出場し、打率.247厘と想像以上の活躍を魅せた選手。しかし今年は一軍ではわずか2試合の出場に留まり、オフには自由契約になり他球団に移籍するのか、育成契約での打診を受け入れるのか去就が注目されている。
今シーズンは、二軍でも
106試合 1本 25点 8盗塁(6失敗)打率.233厘 と高卒2年目としても平凡な成績に落ち着いてしまった。
もう少し成績を詳しく見てみると、317打数で76三振であり、三振比率は 24.0% と多め。一軍を意識するのであれば、三振比率を20%以下には留めたい。それだけ振ったバットが、なかなかボールを捉えられなかったことを示す。
四死球は49個で、四死球率は 15.5% と、こちらは高め。ボールを見極める目はありそうなので、ボールは見えているけれど当たらないという技術的な部分が問題だったとわかる。
ちなみにルーキーイヤーだった昨年は、ファーでの三振比率はわずかに 11.1% と優秀で、四死球比率も全く同じ 11.1%と基準を満たしている。すなわち今年は、技術的に大きく崩れていたのではないかと考えられる。
盗塁に関しては8盗塁で6個失敗と、成功率は57.1%。盗塁という作戦が功を奏するためには、成功率を7割レベルまで引き上げたい。昨年も8盗塁で5個の失敗だったので、走塁での成長は感じられなかった。
守備では、二塁では62試合(守備率.984厘)、三塁では30試合(守備率.968厘)、遊撃では31試合で(守備率.948厘)であり、二塁手としての安定感は光るが、三塁は並ぐらい遊撃手としては物足りない安定感だったことが伺われる。ちなみに昨年は二塁手では34試合(守備率.967厘)、三塁手としては3試合(守備率1.000厘)、遊撃手としては77試合(守備率.939厘)だった。二塁手としての安定感は増してきたものの、2年連続で遊撃手としての守備率は低く、プロの遊撃手として期待するのは難しいかもしれないという成績になっている。
打撃に関しては、今年は技術的に崩れていたようなので
一年目レベルに立て直すことはできるかもしれない。走塁は高校時代同様に中の上ぐらいという感じで、守備に関してはショートもできるけれど内容はイマイチで、
セカンド・サードあたりの人材とみた方が無難なのではないのだろうか。
高校時代の寸評(氏名をクリックすると読めます)に記したように、打撃では苦労するのではないかとみていました。しかし想像以上に一年目順応できたものの、伸び悩んでいるのが現状です。一軍で通用するだけの打者に、今後もなれるかは微妙なライン。
高校時代は、プロでもショートもある程度守れるのではないかと期待していました。しかしここ2年間の成績を観る限りは厳しく、二塁が一番適正が高いと考えられます。果たしてこういった人材を、他球団が求める需要があるのかどうか注目したいところです。

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