「2020年 藁をも掴む5 (松井)飛雄馬(29歳・DeNA)内野手」
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(松井) 飛雄馬(29歳・12年DeNA7位)内野手 (三菱重工広島出身)
蔵の入団前評価:指名見送り
社会人でも高卒3年目の楽しみな若手選手ではありましたが、まだまだ実戦的とは言えず打撃などは時間がかかるだろうなと思っていました。ニ遊間が当時薄かったので、それを埋めるべく獲得した選手だったと記憶します。詳しくは、上記の氏名をクリックして頂けると、当時の寸評が読めるようになっておりますので、参考にしてみてください。
入団2年目に一軍で59試合に出場し、打率.224厘という成績を残し期待されました。その後は一軍に呼ばれるも結果を残せず、今年は一軍に一回も呼ばれることなく解雇されました。何処でも守れると言えば守れるのですが、守備がうまいとか、打撃が凄いとか、特にプロに混ぜると売りがある選手ではありません。しかし常にベンチで声を出すなど、ムードメーカーとしての役割を果たします。暗黒時代の当時のベイスターズでも、彼は常に声を出し続けベンチで響いていたのが印象的でした。
そんな中、二軍で際立つ数字を残したのは皮肉にも今年でした。
48試合(101打数) 2本 0盗(0失)24点 打率.356厘 の好成績。特にセンターから右方向に、打ち返すのがうまいです。
守備は、一塁で36試合(守備率.975厘)、二塁と三塁で1試合ずつで無失策。これは守備力が衰えたというよりは、その他のポジションは若手育成に使われていたためで、飛雄馬にそういったポジションを守らせてもらう機会は残されていなかったことがわかります。
しかし打撃に関しては、101打数で17三振・三振比率は16.8%。一軍を意識するのには20%以下が目安であり、そういった意味ではボールを捉える能力は一軍でも見劣りしません。
また四死球は16個で、四死球率は 15.8%。10%以上が一つ目安ですが、15%となるとボールを見極める眼がかなり優れていたことがわかります。打率.356厘に加え、出塁率は.505厘と優秀です。
確かに年齢的に来季30歳で、一軍実績も乏しい。しかしショートは厳しくても、二塁・三塁・一塁などは守れる右のユーテリティプレーヤー。そして、常に声を出すムードメーカーで周りを常に鼓舞し続けます。打撃も人知れず覚醒している可能性もあり、内野層の薄い球団はチェックを入れてみるのも面白いかもしれません。こういった年に、チャンスを全く与えなかった球団の姿勢にも、個人的には疑問が残ります。トライアウトを受験するのであれば、ちょっと気にかけて欲しい一人です。

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