2007/2/18

9 入水角 婆羅おさむ  
入水角
ブレードと水面との角度。25〜35度のあいだに設定。
入水角が大きい方が櫓の効率がよく推力も大きいという説もある。入水角をどんどん大きく
90度近くにするとシュナイダープロペラのようになる。シュナイダープロペラは大きな推力を
必要とするタグボートに使われている。低速での大きな推力はあるが、スピードは出ない。
大きな重い舟を漕ぐにはいいかもしれない。
入水角を小さくすると、櫓が長くなってしまう。櫓腕 La の長さは制限がある。
Lb が長くなって比有効面積が大きくなってしまいピッチがあげられない。


返し寸法
櫓はブレード圧力中心点Pから櫓受けを通る線を回転軸として返るが、回転軸と握りまでの
寸法を「返り寸法」とよぶ。
櫓を押したり引いたりする力が返し寸法にかかって回転軸にモーメントが生じて櫓が返る。
適正な返り寸法のある櫓は無理に返そうとしなくても、自然に櫓が返ってくれる。
櫓の大きさや、漕ぎ手の好みや、ピッチによって違うが、50mmくらいの返り寸法がよい。


ブレードの形状、寸法、材質 (以下の数字はY―18用の櫓の寸法)
材質はアカマツ、曲げ強度 900kg/cu、曲げヤング率 115
寸法は、先端で厚さ3mm、幅90mm。水面あたりの厚さ27mm、幅90mmで上下とも同じ
曲率の円弧状。腕とのつなぎ部で厚さ30mm、幅90mm。
私の作る艪は揚力効果は考えずブレードの上下とも同じRで作ります。揚力効果を意識して
下面のRを大きくしたこともあったが効果は認められなかった。ブレード形状による揚力効果が
どの程度あるかはよくわからない。作用反作用、運動の法則というニュートン力学レベルの
考え方で、艪のデザインは十分出来るじゃないかと思う。
艪を飛行機の翼やヨットのセールになぞらえて説明されることがあるが、艪は翼やセールとは
少し違う。翼は上下を流れる空気の速度差によって生じる圧力差が揚力になるという、
ベルヌーイの定理にかなう最適な翼の曲率を設定できるが、艪の場合はブレードの
動く早さや水きり角は常に変化するため効率的に揚力効果が出せる最適な曲率は設定できない。
ライト兄弟が飛行機を飛ばした当時、ベルヌーイの定理は知られていなかった。当時の人達は
何遍も試行錯誤を繰り返して、大きな揚力を生む最適な翼の形を作った。
櫓も同じで、長い年月の間の試行錯誤によって今の形になっている。
ブレードの断面とその形状は、第一に必要十分な曲げ強度を考えなければならない。


艪腕 
材質は樹種不明。建築廃材を利用。堅めの南方材で、曲げ強度はは900kg/cu以上ありそう。
La は1500mm。曲げモーメントのいちばんかかるところは艪受けの部分で、断面積は
5.0 x 4.0 =20 cu  腕長さLa 1.5mの艪であれば、材の曲げ強度が900kg/cu
あるとして、断面積は15〜20cuくらい必要。腕が長くなれば断面積も大きくする。
力のある人が漕ぐ場合も太くする。腕も多少しなったほうがよい。
握り部分は30〜35φ位の太さが握りやすい。
ブレードと腕の接続は6φステンレスU字ボルト。艪を使わない時は分解して収納できる。


作図によって櫓の寸法を求める
@図面を書く。
図面を書く前に、艪を取り付ける舟の寸法を計る。
必要な寸法は、水面から艪受けの高さ。
(想定しているのは一丁艪で小舟を漕ぐ場合。何トンもあるような大きな舟を漕ぐのは
現実的ではない。スピードは出ないし、風や潮があれば流されて危険でもある。)
櫓受けの位置は高くなればなるほど、櫓の全長が長くなる。櫓が長くなればなるほど
櫓は重くなり、扱いにくい。
櫓の性能が同じなら短い方が、軽いし扱いやすいだろう。

Aそれから、握りの高さ。足を前後に広げ、漕ぎ手のみぞおちかあたりから足場までの
寸法を計る。成人男子で1000〜1150mmくらいと思う。

Bピッチと比有効面積を決める。 Y−18の場合は、ピッチ25くらい、
  比有効面積0.16uに設定した。


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