フィカルちゃんRES
焼きモノや同士・・・つまりプロが直接的に個人の釉薬配合などを聞いてきたらどうするか?
正直に言うと、経験が無い。
だから経験上の話しをしようか・・・。
指導所研修時代
ある作家のところに遊びに行った
「工房拝見」である。
指導所に作家が指導に来る・・・というカリキュラムがあって、その作家が来た。
ボクは年のせいもあるのか、その人と気が合った。
お茶菓子などを携えて出かける。
指導所時代はよくそうやっていろんな作家のところに出かけた。
工房の造りなど・・・興味があるじゃないか。
窯場などに行くと、原料の袋などを横目で見て記憶したりする。
これはサガのようなものだ。
真似するのではない。
推理なのだ。
その気が合う作家のところでの会話だ。
先生・・・粉引きのいい透明釉・・・ナンカないデスカね?
その時は釉薬科の研修生なのである。
傍若無人なのだ。
その作家は工房の裏の方に行き、古いノートを持ち出してきた。
そして
これやってみる?
と、釉薬レシピを教えてくれた。
昔やってたやつだけどね・・・
飽きたから陶ちゃん(違うけど)やってみれば?
指導所に持ち帰り早速やってみる
いい結果が得られなかった。
あるとき街中でその作家に偶然出会った。
陶ちゃん(違うけど)・・・あの透明どうした?
あっ・・・まだ、やってません・・・
指導所の課題があるから・・・まだ・・・そのウチに・・・
その作家は、少し寂しそうな顔をした。
いい配合なんだけどなぁ〜
使ってみてね・・・
そう言って別れた。
続く

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