二日酔いダケド。
市全域の草刈。
区に少しだけ作業代が出る。
県境の山中の旧道の草刈。
鬱蒼とした森の中だ。
かつてはココが主要幹線道路だったなんて信じられないような山道だ。
少年時代、親戚に行くため、バスに揺られてこの道を通った。
車酔いの連続。
今はバイパスもあり車で10分で親戚の家だ。
草刈隊の一行が頂上に出た。
思い出話を始めるじ〜ちゃん達。
ココを馬車で材木を積んで二回往復したもんだ。
あそこの崖で○○がおっこってなぁ〜
そこの杉はオレが植えたんだ・・・
ボクはこの道を通るバスに乗り、春夏冬の学校の休みのたびにバスに揺られて実家に行った。父が若くして亡くなり食費を浮かせるために、実家に預けられていた。
この区の人は亡くなった父の事を知っている。
この区に遠い親戚がいるからだ。そこの娘が実家に嫁入りしたからだ。
ある意味、ボクは実家近辺の地域に戻ってきた不思議な感覚があるのだ。
区長とのバトル以降みんな良くしてくれる。
草刈隊は冷えていないペットボトルの飲み物を飲みながら、坂道を降りだす。
ひまつりどうだった?
○○はいくらぐらい売れたとか言ってたぞ〜
焼きモノは地場産業だからみんな詳しい。
車にたどり着き解散。
休みのたびに実家に預けられていた。
正しくは兄と二人でだ。妹は福島の親戚に預けられていた。
昭和30年代の話だ。
実家は、大きな養鶏場とあわせ、牛を飼っていた。
じ〜ちゃんば〜ちゃん、おじさんおばさん、大分年上の娘二人と大分年下のいとこがいた。
山と川があった。
しかし、友達のいない田舎に預けられた兄弟は退屈していた。
その退屈は計り知れなかった。
続く
ヤッパリこっちに持ってきたよ〜

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